古都の祈り

~コロナに向き合う~

読売新聞オンライン
制作・著作 読売新聞

8世紀前半に天然痘の大流行を経験し、無事への祈りを込めて多くの寺社が建立された古都・奈良。コロナ禍という新たな脅威に向き合う祈りの場を訪ねました。




大仏殿では、高さ約15メートルの本尊・盧舎那仏(るしゃなぶつ、大仏)の前に約20人の僧侶が集まり、マスク姿で朝の勤行(ごんぎょう)が始まりました。

本尊の盧舎那仏。





マスク姿の神職が行灯に人々の願いを書き入れています。毎年8月14、15両日、境内の灯籠をともし、無病息災などを祈る伝統行事「中元万燈籠」。今年は15日に限り、回廊の釣灯籠1000基と「疫病退散」などの字を墨書した行灯に火を入れ、その様子はネット配信されました。

参拝者を入れずに営まれた中元万灯籠。軒下には「早期終息」「疫病退散」などと墨書した行灯が置かれた。

参拝者を入れずに営まれた中元万灯籠。




コロナ禍が起きるまで、愛らしい鹿たちを大勢の参拝客が愛でていました。人気が少なくなり、鹿もゆったりと過ごしています。

東金堂で毎日正午過ぎに行われるコロナの早期終息の祈り。




古代木造彫刻の傑作とされる国宝・百済観音(くだらかんのん)。今夏、新しいガラスケースにおさめられました。このケースは、今年(2020年)3月~5月の東京国立博物館での展示のため、特別に作られたものでした。

新しいケースにおさまる百済観音。





唐の高僧・鑑真和上ゆかりのお寺。鑑真は大陸から先端医療の知識も伝えました。境内の一角に、ゆかりの生薬を集めた「薬草園」を再興する計画があるそうです。

蓮の花。

参拝者の少ない境内。




早朝、祈りを捧げる僧侶たち。

本尊・薬師如来像は、薬を施し人々を病苦から救う仏様。コロナ禍で、その前に「薬壺」を特別に置いています。

明けやらぬ空の下、僧侶たちの勤行が始まる。

早朝から営まれる僧侶たちの勤行。

興福寺。参拝者が減った境内でのびのびと過ごす鹿

【撮影】読売新聞写真部
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