船体が横倒しで沈む「中沈」ポイント。船首が崩れず魚が集まる魚礁になっている(兄島の滝之浦湾で)
「中沈」ポイントで
「中沈」ポイントで
「中沈」ポイントに倒れたマストの先にはテーブルサンゴがあった
「中沈」ポイントで
深さ45メートルの海底に「深沈」と呼ばれる船が沈んでいた。ダイバーたちは船体を計測し、ボイラーやマストの特徴、当時の記録や資料を手がかりに民間から徴用された船の調査を続けている(兄島・滝之浦湾で)
崩れた貨物室と思われる場所には砲弾などの積載物が確認された。ダイビングショップ「フィッシュアイ」の笠井信利さんが約35年前に初めて潜った際には船体が崩れておらず砲弾や銃弾、ヘルメット、セメント袋もあったという(兄島・滝之浦湾で)
調査に向かうダイバーに沈船の特徴などをホワイトボードを使って説明する笠井さん(兄島・滝之浦湾で)
兄島・滝之浦湾の沈船マップ。同湾に6隻の沈船が見つかっている(兄島の滝之浦湾で)
今も船名など詳細が明らかになっていない沈船が眠る小笠原諸島・兄島の滝之浦湾(手前、奥は父島)=読売機から
兄島の滝之浦湾に沈む1等輸送艦2号(読売機から)
滝之浦湾の浅瀬に沈む1等輸送艦2号(兄島の滝之浦湾で)
「バラ沈」ポイントに沈む船首(兄島の滝之浦湾で)
「バラ沈」ポイントに沈む船体の一部(兄島の滝之浦湾で)
「横沈」ポイントに沈む横倒しになったマスト(兄島の滝之浦湾で)
「横沈」ポイントにある船の中央部分に2本の倒れたマストが横たわる(兄島の滝之浦湾で)
「横沈」ポイントにある船の中央部分に2本の倒れたマストが横たわる(兄島の滝之浦湾で)
父島周辺の沈船マップ
多くの沈船が眠る父島(手前は二見港)=読売機から
サンゴがついた1等輸送艦4号の砲身(父島沖で)
海底に眠る「零式艦上戦闘機(ゼロ戦)」のプロペラと翼(父島沖で)
海底に眠る「零式艦上戦闘機(ゼロ戦)」のプロペラと翼(父島沖で)
エビ丸の船首(父島沖で)
エビ丸では多くの魚やエビを見ることができる(父島沖で)
父島の浅瀬に沈む浜工丸(読売機から)
父島の浅瀬に沈む浜工丸(読売機から)
父島のビーチから素潜りで見ることができる浜工丸は観光名所となっている
「戦没した船と海員の資料館」(神戸市中央区)では第2次大戦で沈められた徴用船の写真を展示する。軍艦と違い、詳しい記録は残っておらず、その特定作業は難しい。同館の大井田孝さん(78)は「小笠原はサイパンなど南方戦線への重要な補給地だった。沈船の記録を掘り起こし、語り継いでいくことはとても重要」と話す。同館は新型コロナウイルスの影響で、現在は一時的に公開を見合わせている