豊島将之竜王(30)に羽生善治九段(50)が挑戦する第33期竜王戦第2局が10月22、23の両日、名古屋市中区の万松寺で行われた。シリーズの流れを決める重要な一局は、羽生九段が96手で制し、1勝1敗のタイに持ち込んだ。盤上の熱闘を写真で振り返る。
決戦前日
会場前で両雄が記念撮影。名古屋・大須の万松寺は織田信長の父・信秀が1540年に建立、徳川家康が人質だった幼少期に過ごしたとの逸話も残る<25>
使用する駒や将棋盤を両者が検分<26>
今回の駒は、最高級素材の赤柾(あかまさ)で、長崎県の若手駒師・桐月(とうげつ)さんが手掛けた
前夜祭での記念撮影<27>
第2局初日
先手・豊島竜王(右)<28>
後手・羽生九段<29>
午前10時前、豊島竜王が羽織を脱いだ<30>
初日のおやつ。上段が午前で下段が午後。左が羽生九段で右が豊島竜王
おやつを食べる羽生九段<31>
対局室に豊島竜王が戻ってきた<32>
頭に手をやって読みを深める両雄。しばしば、似たようなしぐさをみせた<33>
天井を見やる羽生九段<34>
頭を抱える豊島竜王<35>
互いに頬づえをして考えを深める二人<36>
昼食休憩前の盤面(手前が羽生九段)
初日の昼食。左が羽生九段、右が豊島竜王
メガネを外して首をふく豊島竜王<37>
メガネを外して水を飲む羽生九段<38>
「封じ手」の入った封筒を、羽生九段が立会人の青野照市九段(右)に手渡す<39>
第2局2日目
羽生九段が入室。やや遅れて豊島竜王も対局室へ<40>
駒を並べる羽生九段の手。前日までの盤面を再現する<41>
立会人が封じ手を開封<42>
封じ手は、このような書面にしたためられている。勝負は午前9時に再開した
長考の末、63手目を指す豊島竜王<43>
2日目のおやつ。上段が午前で下段が午後。左が羽生九段で右が豊島竜王。竜王は2日間4度のおやつをフルーツで通した
首を傾げて考え込む両雄。初日の午後以降、ともに長考が多くなった<44>
2日目は大盤解説会も実施された<45>
和田あき・女流初段(左)、三枚堂達也七段らが次々と登場し、解説者を務めた<46>
昼食休憩前の盤面。勝負は終盤に差し掛かった(手前が豊島竜王)
2日目の昼食。左の羽生九段は「元祖とりカツ」で、ゲンを担いだ? 豊島竜王は「鰻まぶし丼」と名古屋名物で対抗した
扇子を手に、盤上を見つめる羽生九段<47>
目薬をさす豊島竜王<48>
86手目を指す羽生九段。「7六銀」。この一手で、大きく勝利を手繰り寄せた(15時53分)<49>
羽生九段の「7六銀」に表情をくもらせ、頭をかく豊島竜王(16時8分)<50>
17時10分、豊島竜王が投了。96手までで、羽生九段が勝利を収めた<51>
さらなる名勝負が、きっと待ち受けているー。