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    ステロイド効かない「線維化」ぜんそく治療に道

     ぜんそくが重症化して気道が硬くなる「線維化」のメカニズムを解明したと千葉大の研究グループが発表した。重症患者の治療につながり、5~7年程度で治療薬を開発するとしている。論文は、米科学誌「イミュニティー」電子版に掲載された。

     同大によると、ぜんそくの患者数は全国で約800万人に上り、年間の死亡者数は約1500人。慢性的な炎症で気道が線維化すると、息切れや呼吸困難を引き起こし、仕事や生活に支障を来す。ぜんそくはステロイド治療が一般的だが、線維化した場合は、この治療が効かなくなるという。

     これまで線維化のメカニズムは解明されておらず、研究グループは、マウスを使って仕組みを調べた。

     その結果、病原性の免疫細胞を特定。この細胞が作る「アンフィレグリン」という物質が、白血球の一つ「好酸球」を刺激し、線維化を引き起こすたんぱく質「オステオポンチン」を大量に分泌することを突き止めた。研究グループが好酸球の反応を抑える薬を投与したところ、線維化が改善できたという。

     研究代表者で同大の中山俊憲教授(免疫学・アレルギー学)は「これまで治らなかった重症患者の治療を可能にする道が開ける。重いぜんそく症状の改善を目指し、新薬の開発に取り組みたい」と話している。

    2018年07月10日 07時39分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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