文字サイズ

    口径600ミリの反射望遠鏡、私設天文台に幕

    • 観望会に向けて望遠鏡を調整する岡田さん(小山市城北の「しもつけ天文台」で)
      観望会に向けて望遠鏡を調整する岡田さん(小山市城北の「しもつけ天文台」で)

     栃木県小山市城北のアマチュア天文家・岡田将夫さん(74)が、経営するマンションの5、6階にあり、口径600ミリの反射望遠鏡などを備えた「しもつけ天文台」を、この夏に15年ぶりに大接近した火星の観望会を区切りに閉じることを決めた。小学生の頃に天体望遠鏡を自作し、当時も大接近した火星を見て、星のとりこになった岡田さん。50年以上にわたり、天文台で子供たちに天文教室を開いてきた。「お別れ観望会」は、今月12日まで開催している。

     岡田さんが天体観測を始めたのは小学3年生の時。担任の先生の指導で、小遣いをためて望遠鏡を手作りし、星空を見た。

     1956年9月、地球と大接近した火星を見ると、天体観測に夢中になった。高校卒業後は、静岡県などの民間天文台に勤めた。

     21歳の時、家業の燃料店を継ぐために小山市に戻ったが、天体観測への熱は冷めなかった。間もなく店の物置の屋上に天文台を開設し、天文教室を始めた。約30年前には、建設したマンションに現在の天文台を設け、金環日食などの天体イベントに合わせて観望会を開いてきた。近年で最も火星が地球に近づいた2003年8月の大接近も、市民らと観察した。

     しかし、ここ数年はビル管理の仕事に追われるようになり、観望会の参加者が減ったこともあって、天文台の閉鎖を決めた。

     太陽の周りを687日で公転する火星は、ほぼ2年2か月ごとに地球との「最接近」を繰り返しているが、中でも6000万キロ以内にまで近づく「大接近」は15~17年ごとにしか起こらない。今年は大接近の年に当たり、7月31日に最も近づいたが、肉眼でも火星がはっきりと見える時期は9月上旬まで続くとされる。次の大接近は2035年9月になる。

     岡田さんは「星に夢中になったきっかけが火星の大接近だったので、いい区切りになる。関心のある人はぜひ、見に来てほしい」と話している。

     観望会は、8月12日までの晴天の日の午後7~午前零時に開催。希望者は同天文台(小山市城北2の22の15、スターハイツ)を直接訪ねる。参加費500円。小、中学生は保護者同伴で。問い合わせは岡田さん(090・9804・8012、午後6時まで)。

    2018年08月10日 08時42分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
    おすすめ
    PR
    今週のPICK UP
    PR
    今週のPICK UP