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    地層「ボーンベッド」で黒い突起「恐竜と直感」

     徳島県勝浦町の白亜紀前期(約1億3000万年前)の地層から見つかった恐竜の歯やけんの化石。発見場所は恐竜化石を多く含む地層「ボーンベッド」とわかり、関係者は「新たな恐竜化石の発見や地域活性化につながる」と期待を膨らませる。

     貴重な発見をもたらしたのは、地元愛好家らの地道な発掘作業だった。同町では1994年に鳥脚類、2016年に、地表の石から竜脚類の恐竜の歯の化石が見つかった。2例目以降、地層の存在が意識され、化石ファンらが2年近く発掘を続けてきた。

     今回、歯の化石を掘り当てたのは奥平耕右さん(68)。今年4月、金づちやバールを手に山林に入り、石を割っていくと一つの中に黒い突起を見つけた。「恐竜の化石に似ている」と直感。約1か月かけて石を削り、県立博物館に持ち込んだ。同じ場所で恐竜化石を計4個掘り当てた。

     奥平さんは「自分が見つけられてうれしい。現場の保全も考えながら、今後も発掘に関わりたい」と抱負を語った。

     16年に2例目の化石を見つけた阿南市の高校1年田上竜煕さん(16)も、父の浩久さん(50)と発掘に加わった。竜煕さんは「草食がいるなら肉食恐竜もいるはず。次は自分が発掘したい」、浩久さんも「みんなの力を結集し、結果が出せた」と喜んだ。

     9日に県庁で行われた記者会見で、発見された竜脚類の歯の化石3点、鳥脚類とみられる恐竜の腱化石2点などが公開された。見つかった場所は民有地で詳しい場所は明らかにされていないが、化石は10日から県立博物館で公開される。

     飯泉知事は「発掘を加速し、現場の保護に取り組む。全体骨格が見つかって、勝浦や徳島の名を冠した恐竜になれば地域のPRにもなる」と期待を込めた。(矢野彰、浅野榛菜)

    2018年08月10日 19時11分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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