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    「おかあさーん…」日本語に聞こえるコウモリ語

    • コウモリの鳴き声を分析する小野寺さん(浜松市の竜ヶ岩洞で)
      コウモリの鳴き声を分析する小野寺さん(浜松市の竜ヶ岩洞で)

     浜松市の観光鍾乳洞「竜ヶ岩洞りゅうがしどう」を訪れる観光客が増えている。支配人の小野寺秀和さん(65)がコウモリの鳴き声を分析、「日本語に聞こえる」と紹介して話題になったためだ。

     小野寺さんは1981年の竜ヶ岩洞の発見から、開発などに関わってきた。コウモリの展示を始めたのは約30年前だ。やがて「コウモリ同士で会話をしているのでは」と考え、2年前から様々な鳴き声をICレコーダーで録音しては再生の速度を変えて「コウモリ語」の研究を続けてきた。

     実際にパソコンで鳴き声のスロー再生を聞くと、「ギャー」といった鳴き声が耳に飛び込んできた。「よく聞くと『おかあさーん、何か買ってね』に聞こえるでしょ」。小野寺さんに真顔でこう言われ、そう聞こえる気もした。「『早く帰りたい』『バッキャロー』に聞こえるでしょ」と紹介された音源もあった。

     小野寺さんの取り組みが今年6月、日本テレビ系のバラエティー番組「月曜から夜ふかし」で紹介されると、首都圏や関西地方から客がたくさん訪れるようになった。7月の来場者数は平年に比べて約2割多い約2万8500人。8月は直虎ブームにわいた前年を上回る7万人近くが訪れ、過去5年では最多となった。小野寺さんは「コウモリ語をきっかけに竜ヶ岩洞を知ってもらえたのは良いこと」と話す。

     コウモリ研究者らで作る「コウモリの会」事務局長の水野昌彦さんによると、コウモリは闇でえさを探す際などに発する超音波と別に、鳴き声でも仲間や親子でコミュニケーションをとっているとみられる。

     水野さんは「何らかの音声を出しているのは間違いない。もっとも、日本語を話しているわけではないでしょう」と笑う。

     それでも、小野寺さんは「将来的には竜ヶ岩洞にコウモリ語を聞いてもらう装置を取り付けたい」と夢をふくらませている。

    2018年09月14日 14時52分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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