重機の魅力 つかめ…企画展「工事中!」

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 工事現場で働く「重機」にスポットを当てた企画展「工事中!」(読売新聞社など主催)が、東京・お台場の日本科学未来館で開かれている。初代の国産油圧ショベルから、ロボットのように2本の腕を備えた最新マシンまで、迫力たっぷりの重機の実物10台が勢ぞろいした。重機の体験乗車もできる。企画展の見どころを探った。(科学部 清水慶一)

 

[最新]2本の腕 自由自在

ロボットのような2本の腕と4本の脚を持つ近未来の重機
ロボットのような2本の腕と4本の脚を持つ近未来の重機

 会場に入ると真っ先に、ロボットのような2本の腕に4本の脚を持つ見慣れない重機が、目に飛び込んでくる。油圧ショベルの新たな可能性を追求した近未来の重機だ。

 「ロボットのような重機を作りたい」。若手技術者の思いを日立建機がくみ上げた。4本の脚を自在に動かし、傾斜地でも車体を安定させることができる。右腕でモノを持ち上げ、左腕で切断するといった複雑な作業もできる。

まるでクモ

幅69センチのコンパクトサイズに折り畳まれたクレーン(古河ユニック提供)
幅69センチのコンパクトサイズに折り畳まれたクレーン(古河ユニック提供)
クモのように脚を広げたクレーン。腕は最長8・65メートルにまで伸びる(古河ユニック提供)
クモのように脚を広げたクレーン。腕は最長8・65メートルにまで伸びる(古河ユニック提供)

 クモのように脚を広げ、最長8.65メートルの長い腕を伸ばすクレーンは、幅69センチにまで折り畳める。狭い場所を通り抜け、屋内などでも活躍できる。

 水道の配管など地上からは見えないモノを、設計図を基に立体的に「見える化」するゴーグルも紹介されていた。最先端技術が着々と取り込まれている。

[造る]整地作業で活躍

整地作業などで力を発揮するブルドーザー
整地作業などで力を発揮するブルドーザー

 荒れ地を切り開いたり、道路やビルを造ったりする現場は、重機の力の見せ所だ。その代表選手が会場にそろった。

 でこぼこの土地を平らにする整地作業などで活躍するブルドーザー。20世紀初めに米国で登場した。日本では第2次大戦後に普及し、国土の復興を担った。

高度成長期に活躍した初代の国産油圧ショベル。保存のため銀色に塗装している
高度成長期に活躍した初代の国産油圧ショベル。保存のため銀色に塗装している

 初代の国産油圧ショベルの姿もある。1964年の東京五輪を3年後に控えた61年に登場した。高速道路や新幹線など高度成長期の工事で活躍し、国立科学博物館が2016年、科学技術の発展を記録するための「未来技術遺産」に登録した。

 油圧ショベルは車体の先端に付けた器具を取り換えれば、土を掘るだけでなく、資材をつかんだり切ったりと様々な作業ができる。キャタピラージャパンの担当者は「工事現場の万能選手」とたたえる。

[壊す]建物解体 お手の物

鉄だけを吸い集める巨大マグネット(タグチ工業提供)
鉄だけを吸い集める巨大マグネット(タグチ工業提供)

 都市の再開発も住宅の建て替えも、古い建物の解体工事から始まる。重機の活躍はここでも見逃せない。

 海外ではビルを爆破して壊すことも多いが、建物が密集する日本では、ビル爆破は難しくコンクリートや鉄骨などを重機で砕いたり切断したりして解体する。

 展示されている巨大なハサミ=写真下=は鉄骨や鉄筋を切断したり、コンクリートの塊を細かく砕いたりできる。巨大なハサミは、口を大きく開けたティラノサウルスのようで、迫力満点だ。

 巨大マグネットは鉄くずだけを現場で分別できる。廃材のリサイクルにも貢献する「思いやり巨大器具」を装着した油圧ショベルの働きぶりは、映像で紹介している。

 

[語る]


スケール肌で感じて…日本科学未来館 展示企画開発課長 内田まほろさん

 「スマートフォンで何でも調べられる時代だが、水道や道路がどのように造られるか、知らない子供も多いだろう。企画展は、それを知る格好の機会だ。子供の目線で見ると、重機は大人が感じるよりも、さらに大きく感じられるはずだ。スケールやパワーを肌で感じてほしい。大人には、重機に込められた技術の蓄積や繊細さを知ってもらいたい」

街の新陳代謝 支える…京都大教授(構造材料学) 高橋良和さん

 「未開の地なら重機は土地を切り開くのが目的だが、成熟した日本では、単に『造る』のではなく『造り替える』ことが必要だ。街の新陳代謝は、新たな課題だ。人が住む中での造り替えでは、工事は目立たない方がいい。重機の大きさに圧倒されるだけでなく、人間がその重機を使って快適な生活に向けて細やかに作業している。この点にも着目してほしい」

 

気分は運転手!

 2020年の東京五輪・パラリンピックを目前に控え、建設ラッシュの東京では工事現場を見かけることも多い。しかし、通常は立ち入り禁止で、そこで働く重機に触れる機会はない。

 企画展では、一部の重機に体験乗車できる。ミニ油圧ショベルなどをそろえた体験コーナーでは、運転席から歓声をあげる子供の写真を撮ることができる=写真、清水敏明撮影=。

       ◇

会期 5月19日(日)まで(3月26日、4月2日、30日を除く火曜休館)

会場 日本科学未来館(東京・お台場)

時間 午前10時~午後5時(入場は閉館30分前まで)

料金 大人(19歳以上)1600円、中人(小学生~18歳以下)1000円、小人(3歳~小学生未満)500円

主催 読売新聞社、日本科学未来館、フジテレビジョン、BS日テレ

協賛 トピー工業、アクティオ

協力 キャタピラージャパン・日本キャタピラー・東京レンタル、住友重機械建機クレーン、タグチ工業、日立建機、古河ユニック

後援 東京臨海高速鉄道

公式ホームページ https://kojichu2019.jp

問い合わせ (電)03・5777・8600(ハローダイヤル)

453757 0 テクノロジー 2019/02/21 05:00:00 2019/02/21 13:28:58 2019/02/21 13:28:58 https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/02/20190220-OYT8I50056-T.jpg?type=thumbnail

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