海洋プラごみを抑制、国が東南アジア技術支援へ

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 海洋汚染への影響が深刻化するプラスチックごみの排出を抑制するため、環境省は来月以降、主な排出源となっている東南アジア各国への技術支援に乗り出すことを決めた。海に漂うプラごみなどを分析し、ごみの量の把握や排出ルートの特定に役立ててもらう。支援対象はインドネシアなど2か国を候補に検討している。

 世界の海では近年、魚やウミガメ、クジラなどの体内からペットボトルやポリ袋が次々と見つかっている。米大学研究者らの推計(2010年、最大値)によると、世界の海を漂う海洋プラごみは1275万トン超。その内訳を国別にみると、上位10か国にはインドネシアやベトナムなど東南アジア5か国が入り、排出量の3割近くを占める。

 環境省は来月以降、東京海洋大や九州大などと連携し、排出源の特定につながる技術を支援対象国の政府や研究機関などに伝える。具体的には、プラごみを採集する調査船や漁船を使って、海を漂うごみの種類や大きさ、船による発見頻度などから、その海域のプラごみの種類や量を推計する。

 一方、プラごみが日光などによって劣化し、細分化された「マイクロプラスチック(MP)」も大量に検出されている。プラスチックの微粒子が貝や魚に吸収され、それらを食べると人体に悪影響を及ぼす可能性が指摘されている。

 日本はこれまで、最小0・35ミリ・メートルまでのMPを特殊なネットで採集し、材質や分布を調査。海洋のプラごみの量や排出源について、他国に比べて精度の高い結果を得る手法を磨いてきた。環境省などは、海上のMPを採集・分析する技術も支援対象国に伝え、ごみの排出量を把握しやすくする。

 6月に大阪市で開かれる主要20か国・地域(G20)首脳会議ではプラごみ対策もテーマとなる予定で、原田環境相は1月、「途上国を巻き込んだ実効性のある取り組みを打ち出さなければならない」と表明していた。東海とうかい正・東京海洋大教授(海洋生物資源学)は「海洋プラごみの発生源や排出量を把握して抑制対策につなげ、各国の環境への意識を変えるきっかけにしたい」としている。

 ◆マイクロプラスチック(MP) 5ミリ・メートル以下の微細なプラスチックで、捨てられたレジ袋やペットボトルなどが海に流出し、紫外線や波などで細かく砕かれたものとされる。海中の有毒物質が吸着する性質があることも指摘されている。

489906 1 テクノロジー 2019/03/15 05:00:00 2019/03/15 07:34:09 2019/03/15 07:34:09 https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/03/20190315-OYT1I50004-T.jpg?type=thumbnail

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