ノーベル生理学・医学賞に米英3氏…細胞の低酸素対応を解明

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ウィリアム・ケーリン氏(カロリンスカ研究所の発表資料より)
ウィリアム・ケーリン氏(カロリンスカ研究所の発表資料より)
グレッグ・セメンザ氏(カロリンスカ研究所の発表資料より)
グレッグ・セメンザ氏(カロリンスカ研究所の発表資料より)
ピーター・ラトクリフ氏(カロリンスカ研究所の発表資料より)
ピーター・ラトクリフ氏(カロリンスカ研究所の発表資料より)

 スウェーデンのカロリンスカ研究所は7日、2019年のノーベル生理学・医学賞を、細胞が酸素不足の状態に適応する仕組みを発見した米英の研究者3人に贈ると発表した。高い山に登ったり貧血になったりして体内の酸素が不足した時に、細胞内で起きる現象を分子レベルで明らかにし、貧血やがんなどの治療応用にも道を開いた。

 受賞するのは、米ハーバード大のウィリアム・ケーリン教授(61)、英オックスフォード大のピーター・ラトクリフ教授(65)、米ジョンズ・ホプキンス大のグレッグ・セメンザ教授(63)の3人。

 セメンザ氏は1990年代、低酸素状態になった細胞には、酸素不足を知らせるたんぱく質「HIF」が存在することを発見した。HIFは酸素を運ぶ赤血球の増加を促し、貧血などを防ぐ。ケーリン、ラトクリフ両氏は2001年、酸素が十分にある状態ではHIFの一部が分解されるが、低酸素状態になると分解されないことを分子レベルで解明した。

 これらの発見は治療薬の開発につながっている。腎機能が低下した人工透析患者の貧血を改善する治療薬をアステラス製薬が開発し、9月20日に製造販売が承認された。一方、がん細胞がこのたんぱく質を過剰に作り、新たな血管を作り栄養を得ていることもわかり、がん治療への応用研究なども活発になっている。

 賞金900万スウェーデン・クローナ(約9700万円)は、3氏で等分する。授賞式は、アルフレッド・ノーベルの命日に当たる12月10日、ストックホルムで開かれる。

 今回の受賞者と交流がある京都大大学院生命科学研究科の原田浩教授(47)は「がんや腎臓病など様々な病気に対して重要な働きを持つことが評価されたのだろう」と話した。

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833887 0 テクノロジー 2019/10/07 22:36:00 2019/10/08 00:11:21 2019/10/08 00:11:21 ウィリアム・ケーリン氏(カロリンスカ研究所の発表資料より) https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/10/20191007-OYT1I50060-T.jpg?type=thumbnail

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