「つかみたい」と念じれば、ロボットがボトルを「つかむ」…つながる人間と機械

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 人工知能(AI)、ロボット、高速・大容量の通信ネットワークなど、急速に進化する「デジタル技術」。その勢いは衰えることなく、巨大なうねりとなって社会を大きく変えようとしている。デジタル社会の光と影を追う新シリーズ「デジタル創世」。1月30日朝刊の第1回「生命編」では、デジタル技術で人間は機械と直接つながって身体能力を拡張し、「不老不死」さえも空想ではなくなってきた今と未来を紹介する。

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 人間の存在が自らの身体以外へ拡張する――。「Telexistence(遠隔存在)」というこの概念は、東京大学の舘●(たちすすむ)(名誉教授(74)が1980年に提唱した(●は「日」に「章」)。インターネットも商用化されていない当時、斬新なアイデアはまだ実用化には遠いものだった。

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 それから40年たった今、「遠隔存在」の概念は「分身ロボット」となって具現化し、東京五輪・パラリンピックが開催される2020年の日本の観光施設や百貨店などで、実用化されようとしている。

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 デジタル技術で、脳は機械と一体化できるようになってきた。

 記者は、国際電気通信基礎技術研究所(京都府)のチームが開発した装置「第3の腕」を体験した。目の前に差し出されたボトルを「つかみたい」と念じると、記者の背後から伸びるアンドロイドのアームが動き、ボトルをつかんだ。記者の脳と機械が一体化した瞬間だった。

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大腸ポリープの悪性度診断を補助するAIソフト「エンドブレイン」を活用する昭和大学横浜市北部病院の工藤進英・消化器センター長
大腸ポリープの悪性度診断を補助するAIソフト「エンドブレイン」を活用する昭和大学横浜市北部病院の工藤進英・消化器センター長

 デジタル技術は健康長寿社会も推し進めている。

 シャツ、時計、コンタクトレンズなど、人間が身につける様々な物が「ウェアラブル機器」となり、四六時中、人体の状態をデータに置き換え、管理してくれる。多くの人が肌身離さず持ち歩くスマートフォンは、今や「人体の器官の一部となった」とも形容される。

医療技術も進化している。優れた画像認識能力を持つAIの登場で「がん」の医療技術も進化している。

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青山学院大の福岡伸一教授(20日、東京都中央区で)=川口正峰撮影
青山学院大の福岡伸一教授(20日、東京都中央区で)=川口正峰撮影

 生命の設計図であるDNAが手軽に解析できるようになって「データ化」されることに警鐘を鳴らすのは、生物学者の福岡伸一・青山学院大教授だ。「遺伝情報は究極の個人情報で、遺伝情報の個人差が差別を生む恐れがある」と主張する。自ら細胞を壊して新たに作りながら進化してきた生命と、AIの違いに触れ、「人間にしかできないことを認識しておく必要がある」とデジタル時代の心構えを説く。

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1027085 0 科学・IT 2020/01/30 05:00:00 2020/01/30 15:15:44 2020/01/30 15:15:44 大腸ポリープの悪性度診断を補助するAIソフト「エンドブレイン」を活用する昭和大学横浜市北部病院の工藤進英・消化器センター長 https://www.yomiuri.co.jp/media/2020/01/20200129-OYT1I50096-T.jpg?type=thumbnail

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