カフェイン摂取、虫の求愛行動が活発化…岡山大チームが研究発表

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 岡山大の研究チームが穀類を食い荒らす害虫コクヌストモドキの雄にカフェインを与えたところ、摂取していない雄に比べて求愛行動が積極的になったことがわかった。カフェインの交尾行動への影響を調べた研究は初めてといい、論文は9月、国際学術誌に掲載された。(藤沢一紀)

 実験は同大の宮竹貴久教授(進化生態学)らが、昆虫の交尾行動とカフェインの影響を調べるために実施。雄雌90ペアをつくり、ショ糖のみの液体とショ糖にカフェインを混ぜた液体を飲ませて観察した結果、ショ糖だけを飲んだ雄は、約200秒で脚を使い雌の体をリズミカルにたたく求愛を始めたのに対し、カフェインを飲んだグループの雄は求愛まで約50秒しかかからなかった。さらに交尾器を出すまでの時間も約3分の1に短縮した。

 一方で、カフェインを飲んだ雄の精子がより多くの卵を受精させることはなく、受精力の向上には影響しないことも判明。カフェインがハエを活性化させて睡眠を阻害することや、ハチの学習記憶能力を向上させることは既に発表されているが、交尾行動に及ぼす影響は知られていなかった。

 宮竹教授によると、昆虫にとって交尾は、多くのエネルギーを消費するため死期を早める可能性があるといい、引き続き繁殖への影響について調査する。カカオや茶などの植物がカフェインを持つに至った理由はわかっていなかったが、害虫から身を守るためだった可能性があるという。

 生物の行動などに詳しい沼田英治・京都大学教授の話「植物が生産する物質には、昆虫に異常行動を取らせるものもある。昆虫にカフェインを摂取させることで、子孫を残すことに弊害が出るよう、植物が進化の過程で獲得した能力なのかもしれない」

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1646499 0 科学・IT 2020/11/20 05:00:00 2020/11/20 05:00:00 2020/11/20 05:00:00

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