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顔認証に応用「面発光レーザー」開発、東工大名誉教授にエジソンメダル

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 最新のスマートフォンは顔にかざすだけでロックを解除できる。この顔認証機能につながる最先端技術を開発した東京工業大学名誉教授の伊賀健一さん(80)が、米国に本部がある「電気電子学会」(会員数約42万人)のエジソンメダルを受賞する。光エレクトロニクスの世界的権威として知られる伊賀さんに新たな称号が加わることになる。(長内克彦)

電気電子学会から届いたエジソンメダルの画像を手に受賞の喜びを語る伊賀さん(16日、東京都町田市で)
電気電子学会から届いたエジソンメダルの画像を手に受賞の喜びを語る伊賀さん(16日、東京都町田市で)

 受賞理由は、「面発光レーザー」の概念を考え、その開発に先駆的な貢献をしたことだ。従来のレーザー光は半導体の基板面に対して水平方向にしか出なかった。伊賀さんは、上下に反射鏡を重ねることで垂直方向に光を出すことを可能にした。この着想により小型のレーザー素子を、平面上にたくさん並べられるようになった。

 面発光レーザーが応用される分野は広い。スマホの顔認証は、レーザー素子から何万点もの赤外線を顔面に照射し、精密に起伏を計測して個人を識別する。ボールを使わないコンピューター用マウスや大容量の光通信など、その用途は大きく広がり続けているという。

 伊賀さんのもとには11月上旬、同学会から2021年度の受賞を知らせるメールが届いた。過去の受賞者には、電話を発明したグラハム・ベルも名を連ね、「電気電子工学分野ではトップレベルの顕彰だ」と喜びが湧いてきたという。

 伊賀さんは東工大助教授だった1979~80年、文部省(当時)の在外研究員として、ベルゆかりの米ニュージャージー州「ベル研究所」で半導体レーザーの研究に打ち込んだ。州内にはトーマス・エジソンの業績を紹介する博物館もあり、2度ほど足を運んだことがある。

 渡米前の77年には既に面発光レーザーを発案していたが、日本の学会で発表しても周囲の目は冷ややかだった。そんな経験もあり、実用的な白熱電球の製造に成功したエジソンの足跡に触れ、研究意欲をかき立てられたという。

 その後、2007年から5年間は東工大の学長を務め、13年には工学分野のノーベル賞とも言われる米「フランクリン賞」の最高賞・バウワー賞を受賞。常に第一線で活動を続けてきた。

 一方、地域活動にも力を入れている。東京都町田市には68年から居住し、町田フィルハーモニー交響楽団のコントラバス奏者や町田フィル・バロック合奏団の代表も務める。音楽を通じた活動も評価され、13年には市から市民栄誉彰を贈られた。

 新型コロナウイルスの影響もあり、5月に予定されているエジソンメダルの授賞式は、対面ではない形式で行われる予定だ。伊賀さんは「エジソンの名が付く賞は励みになる。これからも様々な分野で、私の研究を生かしてもらえるとうれしい」と話している。

 ◆エジソンメダル=電気電子学会の20個の最高位メダルの一つ。授賞は1909年に始まり、日本人は「ミスター半導体」と呼ばれた元東北大学長の西沢潤一さん(2018年死去)、青色発光ダイオードの発明でノーベル物理学賞にも輝いた名城大終身教授の赤崎勇さん(91)が受賞している。

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1741938 0 科学・IT 2021/01/01 18:56:00 2021/01/01 21:35:43 2021/01/01 21:35:43 電気電子学会から届いたエジソンメダルの画像と、伊賀さん(16日、町田市で) https://www.yomiuri.co.jp/media/2020/12/20201230-OYT1I50038-T.jpg?type=thumbnail

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