ISSで次世代電池の実用化検証、JAXAと日立造船が実験へ
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宇宙航空研究開発機構(

今年秋以降、必要な装置などをISSに向けて打ち上げ、年末から実験に入る予定だ。容量140ミリ・アンペア時の電池を15個使用して、宇宙空間の真空状態や厳しい低温下でも性能を発揮できるか検証する。

従来のリチウムイオン電池は、低温下では液体の電解質が凍ってしまうため、設置場所が衛星の内部などに限られ、温度を管理する装置も付ける必要があった。これに対し、日立造船が開発した全固体電池は電解質が元々固体のため、セ氏120度~マイナス40度の環境で動かすことができる。将来的にはISSだけでなく、人工衛星や月面・火星探査機といった広い用途での活用も視野に入る。
全固体電池はエネルギー効率が高く、各メーカーが開発を競っている。日立造船は2006年に開発に着手し、16年からJAXAと共同研究を進めていた。