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「ミュー粒子」が素粒子物理学の予測外れる性質示す…未知の素粒子や力が影響か

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 物質を構成する素粒子の一種「ミュー粒子」が、素粒子物理学の基本的な考えである「標準理論」の予測を外れる性質を示したと、米フェルミ国立加速器研究所などの国際チームが発表した。同理論で説明されていない未知の粒子や力が関与している可能性があるという。論文が、米物理学会誌「フィジカル・レビュー・レターズ」に掲載された。

予測値から外れたミュー粒子の磁力を測定した実験装置。直径14メートルの巨大なリングで粒子を回転させ、磁力を測る(米フェルミ国立加速器研究所提供)
予測値から外れたミュー粒子の磁力を測定した実験装置。直径14メートルの巨大なリングで粒子を回転させ、磁力を測る(米フェルミ国立加速器研究所提供)

 ミュー粒子は磁力を持ち、標準理論で磁力の強さが厳密に予測されている。

 チームは、同研究所に設置された強力な磁石でできた直径14メートルの巨大なリングにミュー粒子を送り込み、高速で回転させた。ミュー粒子の磁力を測ると、理論値から大きくずれていることが極めて高い精度で示された。

 同様の結果は、約20年前に別の米研究所での実験でも確認されていた。ただ、データの正確さが不十分だったという。高エネルギー加速器研究機構の三部みべ勉准教授(素粒子物理学)は、「二つの実験で予測に反した結果になり、標準理論のほころびが見えた。未知の素粒子や力が影響しているかもしれない」と話す。

 ただ、これらの実験は同じ磁石のリングを利用しており、装置が原因との可能性も捨てきれないという。同機構では、茨城県にある巨大加速器施設「J―PARCパーク」で、別の手法による精密な測定を2025年頃から始め、検証する予定だ。

 ◆標準理論=素粒子と自然界の力が働く仕組みを説明した理論。ミュー粒子や質量の源となるヒッグス粒子など、理論で予言された17種類の素粒子は、すべて発見された。ただ、理論では説明できない未知の素粒子があるとされ、もし見つかれば、現代物理学の根幹を揺るがす大発見となる。

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1980477 0 科学・IT 2021/04/12 19:50:00 2021/04/12 22:11:58 2021/04/12 22:11:58 磁石でできた直径14メートルの巨大なリング。この装置でミュー粒子の磁力が測定される(フェルミ国立加速器研究所提供) https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/04/20210412-OYT1I50100-T.jpg?type=thumbnail

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