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渡り鳥 網膜に「コンパス」 たんぱく質で磁場感知…英大学など

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 渡り鳥の目に磁場を感知すると活性化するたんぱく質があり、地球の磁場となる地磁気を利用して方角を知る「生体コンパス」として使っている可能性があるという実験結果を、英オックスフォード大などの研究チームがまとめた。英科学誌ネイチャーに発表した。

 渡り鳥が方角を知るために磁場を利用していることは、様々な実験で確かめられているが、詳しいメカニズムはわかっていない。

 研究チームは、夜に渡りをする鳥「ヨーロッパコマドリ」の網膜にあり、渡りの季節が近づくと増える性質があるたんぱく質に着目した。このたんぱく質が、高緯度の地域で夜にも観測される波長の光を吸収すると磁場への感度が高まり、化学的に活性化することを確かめたという。

 渡りをしないニワトリやハトも、似たたんぱく質を持っているが、実験では、ヨーロッパコマドリの方が磁場に対する感度が高くなった。ただし、チームが実験で使った磁場は地磁気よりも強く、実際に鳥の網膜でどのような反応が起きているかは、分かっていない。

 渡り鳥の生体コンパスを巡っては、くちばしなどにあるごく小さな磁鉄鉱の結晶が関与しているという仮説もある。

  埼玉大の前田公憲准教授(物理化学)の話 「渡りの謎を解く決定打には至っていないが、実際に鳥のたんぱく質を使って磁場の影響を検証している点で、意義がある研究成果だ」

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2193426 1 科学・IT 2021/07/09 15:00:00 2021/07/09 15:00:00 2021/07/09 15:00:00

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