シリコンバレーのノーベル賞「ブレイクスルー賞」に香取秀俊氏と望月拓郎氏

 【ワシントン=船越翔】画期的な成果を上げた研究者を顕彰する米国の「ブレイクスルー賞」の今年の受賞者に、基礎物理学分野で香取秀俊・東京大教授(56)、数学分野で望月拓郎・京都大教授(49)が選ばれた。同賞財団が9日、発表した。

香取秀俊・東京大教授
望月拓郎・京都大教授

 米IT大手のグーグルやフェイスブックの創業者らが創設した同賞は「シリコンバレーのノーベル賞」とも呼ばれ、受賞者には分野ごとに賞金300万ドル(約3億3000万円)が贈られる。香取教授は、共同受賞する米研究者と等分する。

 香取教授は、レーザーやストロンチウムの原子などを使い、300億年に1秒しかずれない精度を持つ「光格子時計」を発明した。この時計は、測量などへの応用も期待されている。香取教授は「受賞は光栄だ。高精度な時計の実現で、時間の計測以外の時計の使い方が見つかり始めた。その点が『ブレイクスルー(大きな進歩)』と評価されたのではないか」と語った。

 望月教授は、数学の代数や幾何、解析の分野を融合させた新たな理論を作り上げ、微分方程式に関する難問「柏原予想」を証明した。望月教授は「私が取り組んできた数学の題材が評価され、とてもうれしい」と話した。

 ブレイクスルー賞には、これまで山中伸弥・京都大教授や大隅良典・東京工業大栄誉教授ら日本人のノーベル賞受賞者も選ばれている。

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