ノーベル賞決定の真鍋さん「原動力は好奇心」「気候変動が大変なことだと多くの人が気づいた」…単独インタビュー

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ノーベル物理学賞の受賞が決まり、喜びを語る真鍋さん(5日、米ニュージャージー州内の自宅で)=船越翔撮影
ノーベル物理学賞の受賞が決まり、喜びを語る真鍋さん(5日、米ニュージャージー州内の自宅で)=船越翔撮影

 【プリンストン(米ニュージャージー州)=船越翔】コンピューターによる気候変動予測の礎を築いたとして今年のノーベル物理学賞の受賞が決まった米プリンストン大の真鍋淑郎さん(90)。5日に自宅で読売新聞の単独インタビューに応じ、「約60年にわたって気候の研究を続けてきた原動力は好奇心だ」と満面の笑みで語った。

 米東部時間5日午前5時(日本時間同日午後6時)頃に、スウェーデン王立科学アカデミーから受賞決定の電話がかかってきたという。「本当ですか。信じられない」――。真鍋さんは電話口でそう答えたという。

 同アカデミーは2018年、地球科学や数学などの基礎研究に貢献した研究者に贈る「クラフォード賞」を真鍋さんに授与。今年は、スウェーデンの地元ラジオ局がノーベル賞候補の一人として名前を挙げていた。とはいえ、「宇宙や素粒子分野の受賞者は多いが、私のような気候学者が選ばれるなど聞いたことがない。広い分野の研究者が対象になるのは素晴らしいことだ」と驚く。

 その上で、今回の受賞決定は「気候変動の問題がかつてないほど大きくなってきたことが背景にある」と分析する。「世界で大洪水や干ばつ、火事、熱波が問題になっている。日本では大雨や強い台風による被害も毎年のように起きている。気候変動が大変なことだと多くの人が気づいてきた」。

 渡米したのは1950年代。高速コンピューターを駆使し、60年代後半に大気と気温の関係を調べた研究成果を発表した。「あれが本質を捉えた研究で、私の出発点だった。ホームランのような論文だ」と振り返る。

 これまでの研究生活については「苦労らしい苦労はなかった」と語る。気候分野の研究者の信念としてきたのは「外に出て気候がどうなっているかを肌で感じること。何にでも好奇心を持つことが肝心だ」という。

 日本の若手研究者が厳しい環境に置かれていることも知っている。「以前は自分も地球温暖化の問題がこんなに大きくなるとは夢にも思っていなかった。気候問題に好奇心を持ち、60年夢中になってやってきた。自分が好奇心を持つような研究をやることが大切だ」とエールを送った。

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