米国で研究の真鍋さん、周囲から「スキ・マナベ」と呼ばれ「好かれていた」

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 ノーベル物理学賞に輝いた米プリンストン大上席研究員の真鍋淑郎さん(90)を慕う研究者からは、祝福の声が相次いだ。

真鍋さん夫妻(手前)と沖教授夫妻(1996年、米国の真鍋さん宅で。沖教授提供)
真鍋さん夫妻(手前)と沖教授夫妻(1996年、米国の真鍋さん宅で。沖教授提供)

 気候変動に関する研究を続ける東京大の沖大幹教授(56)(水文学)は「世界全体で問題となっている気候変動の基礎的な研究が報われたのは、大きな意味がある」と声を弾ませた。

ノーベル物理学賞受賞が決まった真鍋淑郎さん(2013年1月29日撮影)
ノーベル物理学賞受賞が決まった真鍋淑郎さん(2013年1月29日撮影)

 沖さんは米航空宇宙局(NASA)で研究していた1990年代、真鍋さん宅に泊めてもらった。地球環境問題の解決に貢献した人に贈られる「ブループラネット賞」の受賞を祝うと、「素晴らしい賞だが、大学の同僚たちはノーベル賞を受賞している。地球物理学はノーベル賞に選ばれないんだ」と少し悔しそうに話す姿が印象に残っている。

 真鍋さんの名前「しゅくろう」は、米国人に発音しにくく、愛称は当時、米国でよく知られていた坂本九さんの「上を向いて歩こう」の英語の題名「SUKIYAKI」にちなんで、「スキ・マナベ」だった。沖さんは「気さくな真鍋さんは、みんなから『スキ』と言われ、好かれていた」という。

 90年代前半、真鍋さんが勤務する米プリンストン大で研究生活を送った中村尚・東京大教授(61)(気候力学)は「真鍋さんの研究成果はノーベル賞級だと思っていたが、賞の対象外と思っていた。受賞は感無量だ」と喜んだ。真鍋さんの研究分野は先駆者がおらず、真鍋さんは中村さんに「『日本から行ったからには、いかに成功させるか』という思いで取り組んだ」と苦労話を聞かせてくれたという。

 真鍋さんと共同研究を行ったことがある東京大の阿部彩子教授(58)(気候力学)は大学卒業直後の87年、米プリンストン大の真鍋さんの研究室を訪ねた。初対面だったが、娘と同年代の阿部さんに「気候って面白いんだよ」と研究の奥深さを長時間語ってくれた。阿部さんは「研究のやり方やコツも一切隠さず、情熱を持って接してくれた」と“恩師”に感謝した。

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