国産量子コンピューター、初号機を今年度中に…「国際覇権争いの中核」と位置づけ

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 岸田内閣が看板政策「新しい資本主義」で成長戦略の柱に位置づける、量子技術に関する新たな国家戦略の原案が6日、わかった。「国産量子コンピューター」の初号機を今年度中に整備することや、東北大など国内4か所に量子技術の研究・支援の拠点を整備することを盛り込んだ。2030年に量子技術の利用者を1000万人とする数値目標も掲げた。

首相官邸
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 複数の政府関係者が明らかにした。月内に開催予定の「統合イノベーション戦略推進会議」(議長・松野官房長官)で決定する。

 量子技術は、極めて微小な世界の物理法則(量子力学)を利用し、通信や計算、測定などを行う技術。従来のスーパーコンピューターと桁違いの計算能力を持つ「量子コンピューター」や、盗聴される恐れがない暗号通信への応用が期待されている。

 新たな戦略「量子未来社会ビジョン」(仮称)では、量子技術を「将来の国家間の覇権争いの中核となる重要技術」と明記した。経済安全保障上の重要性を強調し、「高度な量子技術を自国で保有し、継続的かつ安定的な人材の育成・確保が必要だ」と訴えた。

 具体的には、東北大に産業人材の育成を担う拠点を整備するほか、沖縄科学技術大学院大や産業技術総合研究所、量子科学技術研究開発機構に研究や支援を行う拠点を設置。政府系ファンドを活用し、新たな産業の創出や新興企業の育成を図る。

 30年には国内で量子技術を1000万人が利用し、量子技術による生産額を50兆円規模にすることも打ち出した。将来的には金融、医療、運輸、航空など社会経済システム全体に量子技術を取り入れ、生産性や安全性を高めることを目指す。

 政府は、AI(人工知能)に関する国家戦略の原案もまとめた。仮想空間に現実世界を再現し、様々な想定実験を可能にする「デジタル・ツイン」を構築し、首都直下地震や南海トラフ地震、新型コロナウイルスなどを想定した被害予測に活用すると明記した。武力攻撃事態など有事の際の国民保護への活用が期待されることも盛り込んだ。

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