宇宙ごみと人工衛星の衝突、「高リスク」過去最多268件に…政府は「交通ルール」策定へ

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 宇宙航空研究開発機構( JAXAジャクサ )が運用する人工衛星に宇宙ごみが衝突する危険性が高いと判断した件数が、2021年度は268件と過去最多だったことがわかった。宇宙ごみの増加が原因とみられ、政府は衛星の軌道利用に関するルール策定に乗り出す。

 JAXAは地球軌道上で運用している十数基について、米国の接近情報などをもとに衝突リスクを解析している。確率1万分の1以上の「高リスク」は年100件台だったが、21年度は初めて200件を超えた。

 JAXAは、衛星の打ち上げ数急増が影響したとみている。昨年はロシアが自国衛星をミサイルで破壊した実験などで宇宙ごみが大量に発生した。多数の小型通信衛星を連携して運用する「衛星コンステレーション」の拡大も懸念材料だ。米国が追跡している10センチ以上の人工物は約2万5000個で、前年より約10%増えた。担当者は「緊張感は年々高まっている」と話す。

宇宙ごみが衝突したISSのロボットアーム(左写真の丸で囲まれた部分)。拡大すると約5ミリの穴が確認された(右写真)=米航空宇宙局、カナダ宇宙庁提供
宇宙ごみが衝突したISSのロボットアーム(左写真の丸で囲まれた部分)。拡大すると約5ミリの穴が確認された(右写真)=米航空宇宙局、カナダ宇宙庁提供

 21年には国際宇宙ステーション(ISS)のロボットアームに宇宙ごみが衝突し、5ミリ・メートルほどの穴が開く事故が起きた。

 政府は3月、衝突リスクが低い軌道での運用を促すなど、衝突事故を防ぐ「交通ルール」作りの検討を始めた。宇宙法に詳しい小塚荘一郎・学習院大教授は「無秩序な軌道利用は不利益の方が大きいという共通理解を広げるべきだ」と話す。

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