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宮城県気仙沼市の鹿折金山で1904年(明治37年)に採掘された巨大な金鉱石「モンスターゴールド」のレプリカが完成し、鹿折金山資料館で展示され、来館者の目をひいている。

モンスターゴールドは重さ2・25キロ、金の含有率83%に達する。当時、世界最大級の金鉱石で、この年に開かれた米国のセントルイス万国博覧会に出展された。その後、一部を残し、大部分が行方不明になった。同年開戦した日露戦争の戦費に充てられたともいわれる。
同館では以前からモンスターゴールドの説明板を掲示しており、来館者から大きさについての質問が頻繁に寄せられていた。そこで今年1月、市観光協会がレプリカの作製を企画した。正面から撮影された1枚の白黒写真と、産業技術総合研究所地質標本館(茨城県つくば市)に保管されている残った6分の1の標本をもとに大きさを推定。モルタルの上に鹿折金山の石英と
4月末に一般公開が始まると展示の目玉に。気仙沼市の男性(78)は「すごい金が出たもんだ」と興味深げに話した。
鹿折金山は平安時代後期、岩手・平泉を拠点とした奥州藤原氏の繁栄を支えた金山の一つといわれる。明治中期に再開発され、71年に閉山した。豊田康裕館長は「大きさを実感してもらうとともに、海だけでなく山にも豊かな資源が気仙沼に広がっていることを多くの人に知ってほしい」と語った。