クローンマウス、9か月凍結乾燥の体細胞から…絶滅危惧種の「保存」に道

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 山梨大の研究チームは、凍結乾燥させたマウスの体細胞を使って同じ遺伝情報を持つクローンマウスを作製することに成功したと、発表した。チームは「絶滅の恐れのある種を救う新たな手段につながる」としており、論文が6日、国際科学誌「ネイチャー・コミュニケーションズ」に掲載される。

凍結乾燥させた体細胞を使って産まれたクローンマウス(山梨大提供)
凍結乾燥させた体細胞を使って産まれたクローンマウス(山梨大提供)

 チームは、マウスの尻尾などから採取した体細胞を凍結乾燥させ、零下30度で最長9か月間保存した。その後、体細胞から取り出した「核」をもとに、様々な細胞に変化する胚性幹細胞(ES細胞)を作製。ES細胞の核を卵子に移植した。この卵子をメスの体内に移したところ、赤ちゃんマウスが誕生したという。

 チームは、クローンの赤ちゃんマウス計75匹の作製に成功。このうち、メスは妊娠能力も正常で、健康な子どもを産んだ。チームは既に凍結乾燥させたマウスの精子から子どもを作ることに成功している。

 絶滅が心配される動物をめぐっては、卵子や精子を保存する試みが始まっているが、採取条件に制約がある。これに対し、体細胞は、年齢や健康状態に関係なく採取できる。チームの若山照彦・山梨大教授(繁殖生物学)は「体細胞の凍結乾燥で、オスしか残っていない絶滅危惧種からメスを作り出す技術を実現させたい」と話す。

  斎藤通紀・京都大教授(発生生物学)の話 「遺伝情報を従来より容易に保存できる可能性を開く成果だ」

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