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    「スパコンによるリアルワールドの流れの再現」「データサイエンスとHPC領域の融合に向けて」

    「スパコンによるリアルワールドの流れの再現」

    東京工業大・学術国際情報センター 青木尊之教授

     スーパーコンピューター(スパコン)で物理法則などに基づいた計算を行い、現実世界の現象を再現するのがシミュレーションだ。天気予報はその典型例で、複雑な大気の流れをモデル化した数式をスパコンで解き、結果を日々の暮らしに活用している。

     拡大にはスパコンの性能向上や計算法の工夫が欠かせない。東工大は、大規模な計算処理を分割して行う「並列計算」が得意な処理装置「GPU」を使ったスパコンを開発。舞い落ちる枯れ葉や、がれきが津波に流される様子などを精密に再現できた。地震直後の津波予測に生かす研究も進めている。

    「データサイエンスとHPC領域の融合に向けて」

    九州大・情報基盤研究開発センター 小野謙二副センター長

     複雑な現象のシミュレーションなど、スパコンを使って膨大な計算を超高速で処理する科学技術計算(HPC)に、AI(人工知能)による「深層学習」などを組み合わせる試みが盛んになってきた。

     膨大な計算を力任せに処理するのではなく、一部を取り出し、それをAIによる深層学習で処理して数式を導きだし、その結果を全体に反映させるやり方だ。

     この方法を使えば、計算の過程を効率化し、従来難しいとされた計算にも応用できる。例えば、翼の形、風車の配置、大気の状態など様々な要素が複雑に影響しあう、洋上風車群の発電量予測のような計算にも活用できそうだ。

    全国の国立大が研究の最前線を紹介する月1回の公開講座。次回は3月16日午後6時から、東京駅前の京都大学東京オフィスで開催する。参加申し込みは、セミナーのホームページへ。

    2018年03月07日 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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