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中心部の復興に注力、住民流出の誤算…[教訓]<2>

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 東日本大震災で被災した宮城県南三陸町は、全人口の83%が津波で浸水した区域で暮らしていた。同県女川町80%、岩手県陸前高田市71%……。「被災率」と言い換えてもいいこの数値一つとっても、津波の威力だけでなく、海と山の間の狭い土地に、中心市街地があったことがよくわかる。

津波で甚大な被害を受けた宮城県南三陸町。人口流出などに苦しむ被災地は多い(読売機から)
津波で甚大な被害を受けた宮城県南三陸町。人口流出などに苦しむ被災地は多い(読売機から)

 丸ごと移転できる適地もない。多くの被災者が、津波に強い街への改造を望んだ。かさ上げなどの大規模工事が始まり、復興は長期化した。生活再建は遅れ、震災は終わりの見えない災害になった。耐えきれなくなった被災者は故郷を離れた。中心市街地という地域資源の再生に注力したことが、地域住民の流出という逆説を招いたのだ。

 復興庁の元幹部が打ち明ける。「街やインフラを復旧させれば、元に戻ると思い込んでいた」。中心部に対する過度な期待、そもそも、元に戻すという発想に問題はなかったか。

 宮城県石巻市の復興を見てみる。被災者を郊外に集団移転させた。震災前と比べ人口が減る中心部に対し、その郊外は集団移転が呼び水になり、5000人以上も人口が増えた。子育て世代も多い新しい街だ。

 ところが、市は被災した中心部の再興に傾注した。ある市幹部は「新しい街の人、子育て世代の意見を聞く心の余裕がなかった」と悔やむ。中心部に人が集まらないのだ。

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1891712 0 企画・連載 2021/03/07 05:00:00 2021/03/08 15:42:28 2021/03/08 15:42:28 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/03/20210307-OYT1I50005-T.jpg?type=thumbnail

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