読売新聞オンライン

メニュー

ニュース

動画

写真

スポーツ

コラム・連載・解説

発言小町

漫画

教育・受験・就活

調査研究

紙面ビューアー

その他

サービス

読売新聞のメディア

購読のお申し込み

読売新聞オンラインについて

公式SNSアカウント

期待される大きな遺産、日本発の防災規格…[教訓]<5>

メモ入力
-最大400文字まで

完了しました

 東日本大震災は、日本人に遺産を残してもいる。

 政府中央防災会議の調査部会が、東海地震の予知を「できない」と結論づけた2017年の報告書は、行政と科学の関係に一石を投じた画期的なリポートだ。

 「『できる』『できない』の無益な論争から解放され、学問上も健全になった」と部会の座長を務めた山岡耕春こうしゅん・名古屋大教授は言う。「学生にも話します、全ての現象は観測できない、その裏にある仕組みを明らかにし、不確実性の幅を狭めることが大事だと。『白か黒か言え』は無い物ねだりで、学問に要求してはいけないのです」

昭和三陸津波で被災した住民ら(1933年3月4日、岩手県宮古市・旧田老村で、津田重一郎さん撮影)=市教育委員会提供
昭和三陸津波で被災した住民ら(1933年3月4日、岩手県宮古市・旧田老村で、津田重一郎さん撮影)=市教育委員会提供

 これから期待される大きな遺産は、東北大災害科学国際研究所などが策定を進める日本発の防災規格だ。

 非常食からハザードマップまで幅広い世界標準づくりを目標にしている。「犠牲を払って得た知見が広く共有されていない。防災にビジネスをつなげて活力を生む」と所長の今村文彦教授。国際組織から新規提案として認められており、23年の発行を目指す。

 岩手県大槌町吉里吉里きりきり地区では昨秋、住民と寺が協力して、墓掃除などを低額で請け負う会社を作り、高齢者の見守りなどの活動も始めている。「被災者と無事だった人の溝など、いろんな分断を感じて、地域を支える仕組みが必要だと思った」と住職は言う。ささやかだが、震災で露呈した地方の弱さを補う試みだ。

残り:562文字/全文:1289文字
読者会員限定記事です
新規登録ですぐ読む(読売新聞ご購読の方)
無断転載・複製を禁じます
1898827 0 企画・連載 2021/03/10 05:00:00 2021/03/10 08:52:21 昭和三陸地震津波で被災したと見られる住民ら。昭和8年3月4日、津田重一郎さん撮影 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/03/20210309-OYT1I50115-T.jpg?type=thumbnail

ピックアップ

読売新聞購読申し込み

読売IDのご登録でもっと便利に

一般会員登録はこちら(無料)