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「復興米」で酒造り奮闘…両親失った女性「大槌思うきっかけにして」

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 東日本大震災で岩手県大槌町で暮らしていた両親を失った新里佳子さん(52)が、震災を生き延びた稲から育った「大槌復興米」を使って、故郷への思いを込めた日本酒造りに取り組んでいる。「手に取った人たちが、震災のことや大槌のことを思うきっかけになってほしい」と願っている。

「大槌復興米を使った酒で、被災地に思いをはせてもらえれば」と話す(岩手県遠野市で)
「大槌復興米を使った酒で、被災地に思いをはせてもらえれば」と話す(岩手県遠野市で)

 大槌町出身の新里さんは震災時、隣接する遠野市で医師の夫と暮らしていた。両親は大槌町で地酒を豊富に取り扱う酒屋を営んでいたが、店は津波で全壊した。父・宏而こうじさん(当時74歳)は4か月後にDNA鑑定で身元が判明したものの、母・佳代子さん(同70歳)は今も行方不明のままだ。

新里さんの父・宏而さん
新里さんの父・宏而さん

 転機は2014年12月。夫の姉から突然、遠野市で200年以上続く酒蔵「上閉伊かみへい酒造」の経営を任されることになった。その2か月後には咽頭がんを患っていた夫が60歳で亡くなった。

新里さんの母・佳代子さん
新里さんの母・佳代子さん

 悲しみに暮れる間もなく、慣れない会社経営に右往左往していた頃、復興支援に取り組むNPO法人「遠野まごころネット」のスタッフから「大槌復興米でお酒を造りませんか」と持ちかけられた。大変な時期ではあったが、もともと「大槌のために何かしたい」という強い思いがあり、引き受けることにした。

 大槌復興米は、大槌町の菊池たえさん(80)が、自宅跡地で自生していた稲の株を見つけたことに由来する。それを遠野まごころネットが栽培し、今では市内の農家が毎年2トン以上を収穫するまでになった。

 新里さんは16年冬に日本酒の仕込みをはじめた。17年にできた酒は、すっきりとした飲み口に仕上がった。菊池さんの名前にちなみ、「たえの酒」と名付けた。

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1883612 0 ニュース 2021/03/03 15:00:00 2021/03/03 15:53:59 酒屋の両親が犠牲になった新里さん。「大槌復興米を使った酒やビールで、被災地に思いをはせてもらえれば」と話す(2月2日、岩手県遠野市で)=中根圭一撮影 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/03/20210303-OYT1I50054-T.jpg?type=thumbnail

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