華麗なる鳥獣たち

スクラップは会員限定です

メモ入力
-最大400文字まで

完了しました

 第73回正倉院展に出展されている宝物には、様々な鳥や動物の図柄があしらわれている。目をこらすと、天平時代の生き物たちが今にも動き出すかのようだ。

インコや唐花文がデザインされた背面は、ヤコウガイや、ウミガメの一種、タイマイの甲羅などを使った装飾が目を引く
インコや唐花文がデザインされた背面は、ヤコウガイや、ウミガメの一種、タイマイの甲羅などを使った装飾が目を引く

 ぐるりと回転するようにデザインされた2羽の鳥。弦楽器「 螺鈿紫檀阮咸らでんしたんのげんかん 」の背面だ。鳥は長らくオウムと考えられてきたが、最近の調査で、ホンセイインコと判明した。

 ホンセイインコは南アジアなどに生息。体長約30センチ。緑色の体に赤いくちばしを持つカラフルな鳥だ。阮咸は中国・唐から伝わった宝物で、 山階やましな 鳥類研究所(千葉県)の平岡考専門員は「エキゾチックな図柄として唐で流行していたのだろう」と想像する。

ハスの花をかたどった4段32枚の蓮弁には、金箔(きんぱく)や、赤、緑などの極彩色で獅子(右)や鳳凰(上左)が描かれている
ハスの花をかたどった4段32枚の蓮弁には、金箔(きんぱく)や、赤、緑などの極彩色で獅子(右)や鳳凰(上左)が描かれている

 極彩色の香炉台「 漆金薄絵盤うるしきんぱくえのばん 」の 蓮弁れんべん には、 鳳凰ほうおう や獅子の華麗な姿がデザインされている。香をたく道具「 白銅柄香炉はくどうのえごうろ 」は、炉の縁と柄の末端の2か所に、かわいらしい獅子の飾りがある。柄のほうの獅子は重しの役割も務めている。

法会の際などに使われた。僧侶が香をたいた状態で柄の部分を持って使用する
法会の際などに使われた。僧侶が香をたいた状態で柄の部分を持って使用する

 楽舞を舞う人が脚につけた「 女舞接腰おんなまいのせつよう 」に表現された ひょう は、振り向いた馬上の人物から今にも矢で射られそうだ。「パルティアンショット」と呼ばれる西アジア起源の文様だという。

はかまの上からはいて足さばきをよくした。膝より上まで覆う長さがある
はかまの上からはいて足さばきをよくした。膝より上まで覆う長さがある

HPで見どころ紹介

 第73回正倉院展の 公式ホームページ が今年新たに開設されました。主な出展宝物やチケット購入方法、関連イベントの情報などを紹介しています。
 今回の見どころや過去の本紙掲載紙面、研究者による講演動画など、年間を通して正倉院や正倉院宝物について発信。関連グッズのオンライン販売もあります。

第73回正倉院展   奈良国立博物館(奈良市登大路町)
 11月15日(月)まで ※会期中無休 
【開館時間】 午前9時~午後6時(金、土、日曜は午後8時まで)
【前売り日時指定券】 一般券2000円、高大生券1500円、小中生券500円ほか
 ※本展は事前予約の日時指定入場制です。売り切れ次第、販売を終了します。奈良国立博物館での当日券の販売はありません。
 ※問い合わせはハローダイヤル(050・5542・8600)か、 正倉院展ホームページ で。
◎新型コロナウイルスの感染拡大状況により、開催内容を変更する場合があります。
【主催】 奈良国立博物館
【協賛】 岩谷産業、NTT西日本、関西電気保安協会、近畿日本鉄道、JR東海、JR西日本、シオノギヘルスケア、ダイキン工業、ダイセル、大和ハウス工業、中西金属工業、丸一鋼管、大和農園
【特別協力】 読売新聞社
【協力】 読売テレビほか

写真・原田拓未 文・関口和哉 レイアウト・平岡美紀

無断転載・複製を禁じます
スクラップは会員限定です

使い方
2504298 0 第73回正倉院展 2021/11/08 17:30:00 2021/11/08 17:30:00 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/11/20211108-OYT8I50021-T.jpg?type=thumbnail

ピックアップ

読売新聞購読申し込み

読売IDのご登録でもっと便利に

一般会員登録はこちら(無料)