女川町

 女川港に近い女川駅、女川町役場の周辺は壊滅的な被害を受けた。JR女川駅は2015年3月に再開、駅には温泉施設もオープンし、町民らでにぎわっている。12月には駅前商店街も開業した。高台の運動公園には、災害公営住宅が完成している。2015年の国勢調査の速報値では、10年の前回調査と比べて、36.98%(3717人)減と、高い減少率を見せた。

データ
宮城県女川町
震災前後の人口の変化(国勢調査から)
2010年10,051人
2015年速報値6,334人
被害状況(町、県まとめ)
死者数574人
不明者数253人
住家被害(半壊以上)3,273棟
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女川 待望の商店街 中心部に復活 にぎわい創出へ一歩

2015年12月24日掲載

  東日本大震災の津波で甚大な被害を受けた女川町の中心部に23日、テナント型商店街「シーパルピア女川」がオープンした。3月のJR女川駅舎完成に続く第2弾の「まちびらき」となる。深刻な人口減少に直面する女川町で観光客などを呼び込み、にぎわいを取り戻せるか注目される。(益子晴奈)

■27店舗が出店

 JR女川駅から女川湾に向かう長さ約170メートルの遊歩道の両側に、飲食店や理髪店など27店舗が立ち並ぶ。ホールや会議室を備えた公共施設「まちなか交流館」も完成した。自力再建も含め、2019年度までに70店舗ができる予定だ。

 シーパルピア女川は、運営する第3セクター「女川みらい創造」が国の補助金を活用し、約6億9000万円をかけて建設した。テナントは5年契約で賃料は1坪(3・3平方メートル)あたり4000円となっている。

 須田善明町長は開業式典後、「町としても、イベントなどで商店街に人を呼び込むきっかけづくりをしていきたい」と話した。

■町外からも誘致

 女川町は商業エリアの復興に早くから取り組み、14年12月には「まちなか再生計画」が被災地で最も早く認定を受けた。ただ27店舗のうち震災前、町内にあったのは15店舗のみ。残りは震災後に起業したり、町外から誘致したりした店舗だ。

 みらい創造は当初、町内から出店店舗を募ったが、なかなか集まらなかった。町では65歳以上が人口に占める割合が36%(3月末現在)で、仮設商店街で営業する店舗では後継者不足や高齢を理由に継続を断念するケースも多くなっている。

■集客力に課題

 今後、集客力を高めていくことができるかが大きな課題だ。町外の事業者は売り上げが低迷すれば撤退しかねず、関係者からは「シャッター通りになるのでは」と不安の声も上がる。

 商店街では、駅前に地元住民が使う食品スーパーや衣料店などを配置し、海側には観光客向けに水産業の体験型施設を設けるなどすみ分けを図る。さらにギター工房や段ボール製品の販売店などで独自色を打ち出し、観光客の呼び込みに力を入れる。家族と訪れた塩釜市の主婦佐藤あき子さん(76)は「おしゃれに生まれ変わってすごい。おいしい海の幸もあるので、またドライブしに来たい」と話していた。

観光客らでにぎわうテナント型商店街「シーパルピア女川」

女川 明るいイブ

2015年12月25日掲載

 東日本大震災で被災した宮城県女川町で24日夜、JR女川駅前の商店街開業を祝い、約2500発の花火が打ち上げられた。

 花火は町や商工会などが企画し、赤と緑色のクリスマスカラーが夜空を彩った。駅前から港に向かう遊歩道沿いに飲食や雑貨など27店が立ち並ぶ。営業開始の23日には約1万2000人が訪れたという。

 同県石巻市で被災し、女川町で自宅を再建した主婦佐藤八重子さん(41)は「真っ暗だった女川の空が、商店街の活気と花火で一気に明るくなった。復興が目に見える形で進んでうれしい」と話した。

石巻線全線開通 女川駅が再建

2015年3月22日掲載

 東日本大震災の津波被害を受けた宮城県女川町のJR女川駅が再建され、JR石巻線が21日、4年ぶりに全線開通した。駅前では、住民に新駅を披露する「おながわ復興まちびらき」が開かれた。石巻線は浦宿(うらしゅく)(女川町)―女川駅間の2・3キロが不通になっていた。新たな女川駅は、震災前より約200メートル内陸側の土地をかさ上げして建設。鉄骨3階建て駅舎は、世界的建築家の坂茂(ばんしげる)氏がデザインし、白い屋根は羽ばたくウミネコをイメージした。

 一方、仙台市と石巻市を結ぶ仙石線は高城町(松島町)―陸前小野(東松島市)駅間で不通になっているが、5月30日に全線で運転を再開する。

4年ぶりに全線開通したJR石巻線。大勢の人に見送られ始発列車が出発した(21日午前6時12分、宮城県女川町で)=冨田大介撮影