走る酒蔵!?「越乃Shu*Kura」で
生演奏に酔う(PR)

 北陸新幹線が開業し、石川・富山はもちろん、長野や新潟の観光も幅が広がったという。 久々に、母に旅行をプレゼントするのもいいな……と調べてみると、日本酒党の母親が大喜びしそうな観光列車を見つけた。北陸新幹線から乗り継ぐことができ、車内でジャズなどの生演奏を聴きながら、新潟の地酒が味わえるという。まずは下見だ!と、会社の先輩と東京駅から出発した。
(JR東日本とのコラボ記事です)

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新たな味わい醸す生演奏

 きょう乗車する列車は、十日町を出て、北陸新幹線と接続する上越妙高に向かう「越乃Shu*Kura」だ。

 十日町駅のホームに入ってきた「越乃Shu*Kura」は、黒っぽい3両編成。車体の青みのある黒は「藍下黒(あいしたぐろ)」という伝統色らしい。地酒を楽しみにしてきたせいか、僕の目には、酒蔵のなまこ壁の黒に見え、思わず「走る酒蔵だ」と口走った。もう我慢できないぞ。

「越乃Shu*Kura」は酒蔵のような配色
(JR東日本提供)

 「ウェルカムドリンクをどうぞ」。座席につくと、女性スタッフが「吉乃川」をレモンジュースで割ったカクテルを差し出す。ゴクリと一口。レモンが日本酒の臭気をとばし、スッキリした飲み心地。日本酒が苦手な人でも、この最初の一杯は楽しめるはず。

ジャズバンド。景色流れる最高のステージ

 2号車に足を踏み入れると、3人のミュージシャンがジャズの生演奏をしていた。ジャズ以外にも、クラシックや映画音楽、ポップスも織り交ぜて楽しませてくれる。おっ、「リベルタンゴ」だ! 耳にしたことのある曲も、こんな間近に生演奏で触れると、違った味わいが醸される。

 片側の窓は床から天井近くまである大きなもので、沿線の自然が、変化に富んだ“ステージ”を演出する。同じ車両にある売店でクーポンを日本酒と交換し、田園風景を肴に呑みくらべしている乗客も多い。

正真正銘の「Ticket to 酒蔵」

酒蔵さんがふるまい酒。たくさん呑めます!

 バンドが休憩に入ると、入れ替わりに、酒瓶を入れた樽をもった男女が登場した。濃紺の前掛けを締め、ひと目で酒蔵の人と分かる。このイベント「地酒のふるまい」では、なんとタダでお酒を飲ませてもらえる。この日の酒蔵は、「久保田」で知られる朝日酒造(長岡市)。

左のラベル読めますか?「朝日山」です

 大吟醸、純米酒、特別本醸造の3種類の「朝日山」を飲ませてもらった。「うちの『久保田』は皆さんご存知ですけど、この『朝日山』のラベルの筆字は新潟の人でないと読めないんですよ」。男性スタッフが瓶を見せると、「わはは!」と一斉に笑い声が上がる。杯を口に運ぶうち、居酒屋では味わえない、ここだけの和やかなムードが出来上がっていた。

海がきれいで、停車の20分もあっという間

 「あー、海だ!」。女性客の声に振り替えると、車窓の向こうに、日本海の水平線がどこまでも続いている。しばらくすると、「日本一海に近い駅」とされる青海川駅で停車。約20分間、ホームに降り立って、潮風にあたりながら海を見られる。ごくわずかに、空の端が薄らと赤らんでいるのが見える。
 再び列車が走りだした。バンドの最後の演奏が始まると、賑やかだった車内が静まり、みんな演奏に聴き入っている。男性客がリクエストした、ビートルズの「イエスタデイ」。失恋を歌った名曲が、楽しい旅のひと時に幕を下ろそうとしていた。

新潟味わい尽くすエキナカ

雪国の街並みを再現した「CoCoLo湯沢・がんぎどおり」

 乗車した「越乃Shu*Kura」は、日によって「ゆざわShu*Kura」(上越妙高~越後湯沢)、「柳都Shu*Kura」(上越妙高~新潟)として運行し、上越新幹線との組み合わせでの利用も便利だ。

 今回の旅では、越後湯沢駅のエキナカ施設「CoCoLo湯沢・がんぎどおり」にも寄ってみた。
新潟の名産品が集められたスポットで、南魚沼産コシヒカリや笹団子の販売はもちろん、日本酒と醤油の試飲コーナーまである。

500円で5杯の利き酒に挑戦。どれを呑もうか

 さすが新潟、酒どころ。「利き酒 越乃室」では、約110種類の日本酒を、500円でおちょこ5杯だけ試飲できる。もう、この旅はすっかり酒づくしだ。

 雪国特有の「雁木(がんぎ)」呼ばれる木のアーケードの街並みを再現した館内は、6088個もつるした大きなつるし雛が展示されていたり、酒風呂に入ることができたりと、ここだけで遊べてしまうほど充実している。

酒粕を使ったチーズが絶品の「さかすけサラダ」

 何をたべよう。へぎそばや寿司も美味そうだが、イタリアン!? 面白そうだ、この「muran gozzo cafe」に決めた。うんうん、前菜もパスタもピザもうまい。でも一番驚いたのは、酒粕を発酵させ、リコッタチーズと和えたものをつかった「さかすけサラダ」だ。口の中で溶けるチーズから、酒粕のほのかな香りが鼻に抜ける。これはクセになる。

(文・武田潤、写真・岩佐譲)

「越乃Shu*Kura」の詳しい情報はこちら

「CoCoLo湯沢・がんぎどおり」の詳しい情報はこちら

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今回取り上げた新幹線写真の一部は、「よみうり報知写真館」で購入できます
[協力] JR東日本・JR西日本(運転席動画提供)
[編集] 東京本社・長野支局、新潟支局 北陸支社・富山支局、金沢支局 メディア局企画開発部
[デザイン] 東京本社メディア局企画開発部デザインチーム 株式会社ロフト  [イラストレーション] 荒木田美咲  [動画] 蓑輪潤、和多史朗
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