東海道新幹線で日本を再発見!
富士の近くを、ぶらりぶらり(PR)

 1964年10月1日。東海道新幹線は9日後に控えた東京五輪開幕に合わせるように開業した。あれから50年たった今、日本は2回目の東京五輪に向けて動き出している。世界でも注目が高まっているのか、「新幹線 半世紀の旅」への訪問者も、海外からが想像以上に多くなっている。「日本の良さ」を外国人に伝える機会も増えることだろう。
 これを機に、東海道新幹線沿いの「ニッポン」の魅力を、改めて見つめてみたい。

※この記事は、JR東海の東海道新幹線沿線観光情報ポータルサイト「Japan  Highlights Travel」とのコラボ記事です。

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 と気合を入れてはみたものの、「日本の良さ」とはなんだろう。

 今回は、JR東海が日本人はもとより、訪日外国人にも日本のよさを知ってもらおうと開設した「Japan Highlights Travel」を手がかりに、日本の魅力を探す日帰り旅に出てみたい。

外国の方もここで「パチリ」

 何はともあれ、日本を旅行中の外国人に話を聞いてみよう、と思い立った。外国人が観光を楽しむ場所といえば、まずは浅草だろう。
 浅草では、雷門前で多くの外国人観光客が記念写真を撮っていた。「Japan Highlights Travel」によれば、「江戸時代に幾度となく焼失した雷門ですが、現在の門は、昭和35年(1960)に松下幸之助氏の寄進により、復興再建されたものです」という。
 イギリス人の観光客に話を聞くと、「日本の伝統や食事は素晴らしい」と絶賛する。「来週は富士山を楽しむんだ」ともいう。仲見世で見かけたお土産のマグネットには、新幹線と富士山がデザインされていた。やはり、これが外国から見た「日本の美しさ」なのだろうか?

 それならば、富士山を見に行こう!

サイトで予習 いざ三保松原へ

駅弁も買って、新幹線で出発!

 「Japan Highlights Travel」を開くと、数々の美しい富士山を見ることができる。どこから富士山を眺めるか、このサイトで決めてみようと思う。
 サイトトップのオープニング動画では、新幹線と富士山を同時に見られる「富士川鉄橋」が真っ先に登場する。日本を象徴する「新幹線」と「富士山」のコラボは、やはりこの目で確かめてみたい。
 さらに、映像で流れるのは新富士駅近くの「田子の浦港」だ。ライトアップされた工場と富士山のコンビネーションは、日本の産業と自然が奏でるハーモニーを楽しめそう。静岡駅近くの「三保松原」は世界文化遺産にも登録され、海岸から海越しに眺める富士は壮大だ。
 また、新富士駅に近い「岩本山公園」。こちらも「桜」と「富士」という“テッパン”の「日本」を味わえそうだ。満開の桜を楽しめる春が待ち遠しい。静岡駅近くの「日本平」からは、港湾の向こう側に富士がそびえる。長く尾を引く裾野までもが一望にでき、日本が誇る主峰の雄大さを目の当たりにできる。

 悩んだ末、今回富士山を眺める場所に選んだのは、三保松原。3万本の松が植えられた海岸で、松林と海越しに富士を眺めつつ、日本の良さを感じてみようと思う。

水上バスで船旅気分

遠くを見つめる、そのワケは……

 東京駅から東海道新幹線に乗り、静岡駅を経由して清水駅におり立つと、雲一つない真っ青な空が広がっていた。前回の旅では、浜松駅から富士を望もうとしたが、晴天なのに霞(かす)んでしまい、叶(かな)わなかった。今日は大丈夫だ。
 だが、一つ気になることが。同行している先輩の様子がチョットおかしい。富士山もないのに、朝から、遠くを見つめるような顔をしているのだ。
 今日は、レンタサイクルを借りて三保を巡る。体調を気遣って尋ねると、「20数年前、初任地が静岡で、懐かしくて仕方ないわけだよ。知り合いにも連絡しちゃった」。なーんだ。遠くは遠くでも、若い頃の思い出にひたっていたわけだ。

水上バスで約30分の“航海”へ

 電車で旅行する人は、清水駅近くの乗り場から、水上バスで三保に向かうといいだろう。朝9時10分から1時間おきに便がある。“航海”は30分ほど。釣りを楽しむ人たち、船で道具を手入れする漁師さんの姿が目に入る。「おーい!」と手を振る園児たちには、こちらも手を振り返してしまった。海が、そんな気分にさせてくれる。

天女の声が聞こえた!?

白い肌がまぶしい清水灯台

 「おおー、海も昔のまま変わってない! 100回以上、ダイビングしたからな。ハハハ」。水上バスから三保の浜に踏み出すと、早くも先輩のボルテージは最高潮。いつものクールな表情はどこへやら、何の変哲もない砂浜をパシャパシャ撮影し始めた。
 「三保ハーバルキャンプ場」で自転車を借りた。ペダルをこぎ出すと、20分たらずで清水灯台へ。2012年に点灯100周年を迎えた、日本初の鉄筋コンクリート造りの由緒ある建造物だ。ここからは駿河湾沿いに敷かれたサイクリングロードを走り、三保松原へと向かう。
 打ち寄せる波、鳥の鳴き声、そして潮風の気持ちいいこと。自家用車やバスで移動する人が多数派だが、これを味わわないのはもったいない。

羽衣の松は天女伝説で人気

 三保松原には、天女の伝説がある。約4キロの海岸線に生える3万本の1本に「天女の羽衣が掛かっていた」と伝えられている。ぜひ見たいと真っ先に向かうと、「世代交代が行われました」との看板。もとの松が枯れてしまったため、2010年からこちらが羽衣の松に指定されたようだ。
 松の脇にたたずむ艶(あで)やかな天女の姿を思い描いていると、女性の声が聞こえた。「それでもね、この樹は私よりは古いのよ。ありがたいでしょ」。団体を案内するおばさんのとっておきのネタに、お客さんと一緒に吹き出してしまう。樹齢は200年ほどとのこと。

これからの季節が最高

三保松原からの富士は絶景

 私が油を売っている間に、先輩はカメラを取り出していた。狙いはもちろん、富士山と松原をひとつの構図に切り取る定番の写真だ。いつもの真剣な表情に戻っている。「いい写真がたくさん撮れたよ」。端正ながらも自然な美しさを醸す写真は、この地をよく知る人でなければ撮れないものに見えた。

 三保には、食事できる場所が少ない。そこでオススメしたいのが、清水灯台近くの「Café Midi(カフェ・ミディ)」。おしゃれなドーム形の店内で、土地の食材を使ったランチセットが食べられる。ドリンクと、デザートが2種類ついて1100円。特に、地元のトマトで作られたジェラートは上品な甘みが印象的だった。

上品な甘みのトマトジェラート(左)

 店主の小島久美子さんによると、世界遺産効果で、東京方面からのお客も増えているそうだ。「三保には夏に来る方が多いけど、オススメは、秋からゴールデンウィークにかけて。富士山が奇麗に見える日が多いですよ」。松原からの富士もだが、小島さんのジェラートにもまた再会したいものだ。

「しぞ〜かおでん」で乾杯!

青葉横丁は雰囲気バツグン

 旅も終盤。静岡駅に戻ると、間もなく日暮れという時間。完璧な一日だったが、男のふたり旅には、まだ欠けているものがある。そう、酒だ。B級グルメで有名な静岡おでんを肴(さかな)にしようと、おでん店が軒を連ねる青葉横丁へ向かった。うす暗い、狭い通りに提灯の明かりが浮かんで、場末の雰囲気がたまらない。

 のれんをくぐったのは、「おでんや おばちゃん」という店。店名はおばちゃんだが、店主は杉浦孝さんという男性だ。「昔はね、おでんは駄菓子屋で子供も食べていた。そこのおばちゃんをイメージしたわけです」。さっそくおでんを注文し、生ビールで乾杯。

だし粉で味わう静岡おでん

 静岡おでんの特徴は、皿に盛られたネタにサバやイワシのだし粉と青のりが景気よく振りかけてあること。牛スジの串や、イワシをすり身にした「黒はんぺん」も有名だ。大根をパクリと頬張ると、黒々としたツユとは裏腹に、薄目の味付けだ。だからこそ、だし粉のうま味が活きてくる。先輩に合わせてビールにしたが、ここは日本酒でやりたかったな。

いい旅でした。カンパーイ!

 「じつは若い頃、静岡にいてね」「へー、それはうれしい。新幹線おそくまであるんだから、ゆっくりやってって」。……ひとつの観光情報サイトから始まった旅は、空がおでんツユのように真っ黒に染まっても続く。まだまだ知らない「日本の良さ」が、私たちを待っているだろう。
(文・武田潤、写真・岩佐譲)

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今回の旅の思い出の数々。実際に足を運び、確かめてみてください。

この記事はJR東海とのコラボ記事です。

今回取り上げた新幹線写真の一部は、「よみうり報知写真館」で購入できます
 
協力
公益財団法人 鉄道総合技術研究所  JR東海  JR西日本  久保敏さん  かけやまさん(新幹線側面写真提供)
 
製作
[編集] 東京本社社会部・編成部・校閲部 大阪本社社会部 中部支社社会G 東京本社メディア局企画開発部・川嶋路大 武田潤 同編集部・田口栄一
[デザイン] 東京本社メディア局企画開発部・雨宮健雄 藤垣円 荒木田美咲  [イラストレーション] 荒木田美咲  [フロントエンド開発] 雨宮健雄 西川一格
[写真] 東京本社写真部 中部支社写真G 大阪本社写真部  [動画] 蓑輪潤 西山修平
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