ピーター・バラカン(ブロードキャスター)

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 最初に浮かんだのは「Twist And Shout」です。デビューアルバム『Please Please Me』の最後の曲です。一番興奮する曲でしたね。アイズリー・ブラザーズというアメリカのグループのオリジナルですが、いまだにビートルズのバージョンの方がいいと思っています。声がかれそうになっているところがいい。

 初期ビートルズではカバーがいいのがあります。もう一つカバーで選んだのが「Rock And Roll Music」です。初期のビートルズが何をやっていたのかは、まさにこれですから。
次は 『Rubber Soul』から「I'm Looking Through You」です。このアルバムで明らかに彼らのソングライターとしての力量が上達しています。あのアルバムにはカバー曲が入っていない。楽曲のクオリティーが高いですが、その中でとてもおもしろい曲ですね。アクースティック・ギターの使い方も印象的です。同じく『Rubber Soul』から「Nowhere Man」。中学生の時に毎週土曜日、誰かの家に集まってギターを鳴らして歌っていました。その中で記憶に一番残っているのがこれです。

 シングルのB面で名曲が多いです。ものによってはA面よりB面が次第に好きになった例がいくつかありますが、B面の曲を二つ選びました。一つは「Rain」です。A面は「Paperback Writer」です。1966年の曲で、録音技術も洗練され、テープの逆回転を使うなど、音作りもおもしろいですが、とにかく曲自体が名曲だと思います。もう一つは「Yes It Is」です。「Ticket To Ride」のシングルのB面です。メロディーも好きですし、ハーモニーも大好きですし、ジョージが使っているギターのエフェクターの音がおもしろい。

 あと「We Can Work It Out」。途中でリズムが微妙に変わるところがおもしろいですね。当時は子供だからあまり考えずに聴いていたのですが、大人になって久しぶりに聴いたら、この曲はおもしろいなと改めて思いました。

 そして「And Your Bird Can Sing」『Revolver』の中の短く、ユニークな曲です。テンポもコード進行も。ほかにこんな曲を作った人はいないと思います。あとはギターのソロの見事さ。何百回聴いても飽きません。ライブで聞けたら極楽ですね。『Revolver』にはもっとライブでやってもらいたい曲ありますが、とりあえずこの一曲。

 次は「Strawberry Fields Forever」。これはライブで演奏できないでしょうけど、補助メンバーをいれてやればできないことはないでしょうから、ぜひ挑んで欲しい。ビートルズの中の好きな曲を5曲と問われれば、必ず入る曲です。

 最後は「I Am The Walrus」。この曲ライブでできるかな?と思いますが、ぜひ聴いてみたい。変わっているけれど名曲です。全く私の好みで選びましたがどちらかといえばジョンの曲が多いかな。

ピーター・バラカン(ブロードキャスター)

1951年ロンドン生まれ。73年、ロンドン大学日本語学科卒。74年来日し、日本の音楽出版社に入社。著作権関係の仕事に従事する。80年に退社後、執筆活動やラジオ番組への出演などを開始。88年から2014年までTBSの番組「CBSドキュメント」、「CBS 60ミニッツ」を担当。現在もNHK-FMのウィークエンド・サンシャインなどのDJを務める。

(YOL)ピーター・バラカンさんへのインタビューはこちら