弓木 英梨乃(ギタリスト)

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 私はジョージファンなので、本音を言えば半分くらいジョージの曲を聴きたいところですが、そういうわけにもいきません。まずはジョージのボーカル曲で特に聴きたい曲を、初期・後期からそれぞれ一曲ずつ選びました。

 「I'm Happy Just To Dance With You」は、ジョージが素敵なステップを踏みながら歌ってくれたらと思っています。そもそもビートルズファンになったきっかけは、中学一年生のときに「Ob-La-Di, Ob-La-Da」にハマったことでした。父がビートルズファンだったので、その影響で偶然耳にしたのがきっかけです。ある時、あまりに毎日ビートルズを聴いている私を見て、父が大阪のビートルズライブハウス「キャバーンクラブ」に連れて行ってくれたことがありました。ライブを体験するのも生まれて初めてだったこともあり、そこで見たコピーバンドの演奏に心を打たれたのを覚えています。中でも一番気に入ったのが、ジョージ役の方がステップを踏みながら歌う「I'm Happy Just To Dance With You」。これを一度でいいから本物のジョージで見てみたいと、ずっと想い続けています。

 「Something」は、ビートルズ時代のジョージの最高傑作だと思います。ジョージの曲でギターソロが光る曲はたくさんありつつも、実は本人以外がフレーズを考えたものも多くあります。そんな中でこの「Something」のギターソロは、ジョージの才能と人間味が溢れる、何度聞いても心が震える歴史に残る名ソロだと思います。

 その他の選曲も、ジョージのギタープレイを余すことなく堪能できるものです。「I Wanna Be Your Man」では、初期のジョージらしいロックンロールなギターソロを期待します。「Drive My Car」では、ジョージが得意なスライドギターを聴かせてほしい。「Let It be」では、一体どんなギターソロを聴かせてくれるのだろうとドキドキします。グレッチ、リッケンバッカー、ストラト、レスポール、テレキャスと、ギターを次々に持ち替えて演奏してほしいです。

 このセットリストは、ビートルズのはじまりから終わりを凝縮した絵巻物のようになりました。シンプルで勢いのあるバンドサウンドやコーラスワーク、ジョージの素敵なダンスやギターソロ、ジョンの雄叫び、ポールのバラード、リンゴのボーカル。きっとピースフルなステージになるに違いありません。この夢のライブを想像しただけで鳥肌が立ちます!

弓木 英梨乃(ギタリスト)

2歳半からバイオリンを始め、音楽のキャリアをスタート。中学1年生の時にビートルズを聴いて衝撃を受け、父親のギターを借りてひたすら楽曲を完全コピーする日々を送る。2009年、シンガーソングライターとしてメジャーデビュー。2013年夏から6人編成となった新生KIRINJIの正式メンバー。個人としても多数のアーティストのサポート、楽曲提供、アレンジ制作等、活動の幅を広げている。

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