連載 侍出陣

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準備万全 機動力も強み

(三室学)

 日本にとっては、7日の初戦で激突する1次ラウンド最大の強敵だ。ここ2大会連続で2次ラウンド敗退と、往年の強さはないが、他国に比べ情報量が少なく、実力は未知数。事前に台湾、韓国、日本で計7試合の実戦を組んで準備を積んでおり、侮ることはできない。

 亡命大リーガーはメンバー入りせず、国内リーグ所属の選手で臨む。エースのブランコは1メートル93の大型右腕で150キロ前後の直球が武器。今季の国内リーグは11試合に登板し、7勝2敗、防御率1.78だった。

 ただ、マルティ監督が「まずは1次ラウンド突破が目標」と話すように、1次ラウンドB組では力が劣るとみられる豪州、中国戦を確実にものにするため、日本戦では温存される可能性もある。

 打線はデスパイネと元巨人のセペダが中軸。36歳のセペダは国内リーグで打率3割7分3厘と好調だ。日本の社会人でもプレーした往年の名選手、ビクトル・メサの息子で、今季国内リーグ盗塁王となったメサなど機動力のある選手が多い。

 多くの選手は2月上旬にメキシコで行われたカリビアンシリーズに出場しており、実戦感覚があるのも強みだ。




キューバ代表デスパイネ選手

キューバの主砲を担うデスパイネ(3日のオリックス戦で)



「日本の弱点 伝える」 アルフレド・デスパイネ外野手(ソフトバンク)

 キューバ代表の主将を務めるのは、日本を最もよく知る30歳の強打者。「僕の仕事は仲間に日本の弱点を教えて、勝機を見いだすことだ」と意欲を燃やす。

 昨季はロッテで打率2割8分、24本塁打、92打点。長打力に加え、得点圏打率3割2分の勝負強さも魅力だ。「最も大事なのはチームワーク。それが勝利へとつながる道だ」と、中心選手としての自覚を口にする。2013年に国外移籍を解禁したキューバは、国外でプレーした選手が経験を国内に還元することを、強化策の一つとしている。

 日本のシーズン終了後、国内リーグで所属チームの優勝に貢献したデスパイネは、世界の頂点に返り咲こうとするキューバ野球の象徴的な存在だ。「日本は最強チームの一つだが、だからこそ勝てば勢いづく」。陽気なカリビアンは「打倒・日本」を虎視たんたんと狙う。



過去のWBC成績

〈1〉2006 準優勝(決勝●6−10日本)
〈2〉2009 2次ラウンド敗退
〈3〉2013 2次ラウンド敗退

(2017年3月4日読売新聞より)

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