連載 侍出陣

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初の頂点へ本気モード

(宮崎薫)

 過去3大会では、2009年のベスト4が最高だった。リーランド監督は「今までは他国と比べて真剣度が足りなかった」と率直に認め、「我々は本当に勝ちたいんだ」と熱く語る。

 強い意気込みは、登録選手の顔ぶれに表れている。2年連続で本塁打、打点の2冠に輝いた25歳の三塁手アレナード(ロッキーズ)、イチローの同僚で14年の本塁打王スタントン(マーリンズ)、好打の捕手ポージー(ジャイアンツ)らが並ぶ打線は破壊力抜群だ。

 野手に比べると、先発陣は不安が残る。エースと期待されていた昨季20勝のシャーザー(ナショナルズ)が右手薬指の疲労骨折のため出場を断念。16勝のロアーク(ナショナルズ)、9勝のアーチャー(レイズ)らを軸に起用することになりそうだ。ブルペンは心強い投手がそろった。中継ぎ、抑えをこなす左腕ミラー(インディアンス)、3年連続30セーブ以上の右腕ロバートソン(ホワイトソックス)にいかにつなぐか。

 1次ラウンドでは、連覇を狙うドミニカ共和国のほか、カナダ、コロンビアと同じC組に入った。「本気」の米国が、初の頂点を狙う。




米国代表ミラー選手

救援陣の柱として期待されるミラー(AP)



最速160キロ驚異の奪三振 アンドルー・ミラー投手(インディアンス)

 昨季のプレーオフでの、獅子奮迅の働きぶりは記憶に新しい。31歳の左腕は、連投も苦にせずチームの19年ぶりのワールドシリーズ進出に貢献し、ア・リーグ優勝決定シリーズの最優秀選手(MVP)に選ばれた。

 スリークオーター気味のフォームで、約2メートルの長身から繰り出す最速160キロ近い速球と曲がりの大きなスライダーが武器。昨季は74回1/3を投げ、123三振を奪った。デビュー当初は先発だったが、ヤンキース時代の2015年に36セーブを挙げて抑えとしての才能を開花させた。昨季途中にインディアンスに移籍後は、主に中継ぎを務めた。試合の中盤以降はどんな場面でも任せられる投手だ。

 「国を代表し、大きな舞台でプレーすることは選手なら誰もが夢見ること。本当にわくわくしている」。WBCでもフル回転でチームを支える。



過去のWBC成績

〈1〉2006 2次ラウンド敗退
〈2〉2009 準決勝敗退(●4−9日本)
〈3〉2013 2次ラウンド敗退

(2017年3月3日読売新聞より)

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