1996.03.29
薬害エイズ訴訟が和解

 非加熱の血液製剤でエイズウイルスに感染した血友病患者らが国や製薬会社を相手取って起こした「薬害エイズ訴訟」が、7年近い時を経て、正式に和解しました。原告の数は100人を超え、和解の前に亡くなった人もいました。

 裁判の一つの転換点となったのは、新党さきがけの菅直人厚生相の指示でした。1月に厚生省(現在の厚生労働省)内に調査チームが設置され、「見つからない」とされてきた同省エイズ研究班に関するファイルが発見され、同省が早い段階で非加熱製剤の危険性に気付いていたことが判明したのです。菅氏は国の非を認め、患者らに謝罪しました。

 8月には、エイズ研究班の班長を務めた私大の前副学長が業務上過失致死の容疑で逮捕(01年に地裁で無罪判決、05年に被告人死亡で公訴棄却)されるなど、問題は大きく動きました。菅氏はこの問題への対応で人気を高め、民主党代表、首相への道が開けていきます。訴訟の原告で実名を公表して戦った川田龍平氏は、参院議員となって活躍しています。