1997.07.02
タイ通貨バーツ変動相場移行初日。バンコク市内の外貨交換所は、バーツを交換する外国人旅行者であふれた(ロイター)
タイ震源地にアジア通貨危機

 タイ中央銀行がこの日、通貨バーツの変動相場制移行を発表しました。実質的な通貨切り下げ措置で、それ以前からヘッジファンドによる短期資金の過剰な流入で不安定になっていたバーツは、暴落します。

 通貨危機は東南アジア諸国に飛び火し、インドネシア、マレーシア、フィリピンなどでも通貨の大幅な下落が起き、輸入価格の上昇によるインフレや消費の落ち込みが各国経済に大きな打撃を与えました。中でも深刻だったのは、国際通貨基金(IMF)主導の支援を受けたタイとインドネシアです。

 通貨危機は金融危機となって、韓国経済にも襲いかかり、韓国は11月21日、IMFに対し、支援要請を行いました。

 日本やG7(先進7か国)もアジアの金融危機の拡大を防ぎ、混乱した国々を支援するための信用供与などで協力しました。アジア通貨危機は、1国や1地域の経済政策の失敗や判断ミスが、世界を揺るがす時代に入ったことを如実に示す出来事でした。