1998.05.11
14日、イスラマバードで、インドの新たな地下核実験実施後、2度目の閣議を開いて対策を協議するシャリフ・パキスタン首相(左)(ロイター)
インド、パキスタンが核実験競う

 インドが24年ぶりの地下核実験を行ったのは、5月11日でした。2日後の13日にも、再度、核実験を実施します。

 インドは核保有国である中国に対抗するため、核武装の選択肢は捨てないとする安全保障政策をとっていて、74年の核実験以降、「潜在的核保有国」と見なされてきました。98年3月に再登板を果たしたアタル・ビハリ・バジパイ首相が政策綱領で、インドの歴代政権では初めて核兵器の導入を明言したことで、国際社会、とりわけ、インドと過去に3度も戦火をまじえたパキスタンが警戒を強める中での実験強行でした。

 パキスタンはただちに対抗措置を宣言し、5月28日に初の地下核実験を行いました。国連安全保障理事会の常任理事国以外の核実験は、インドに次ぐ2か国目で、イスラム教国としては最初の国となりました。インド、パキスタンとも核拡散防止条約(NPT)未加盟で、加盟国でありながらひそかに核開発を続けた北朝鮮の存在もあって、NPT体制は大きく揺らぐことになりました。