1999.09.30
東海村で臨界事故

 茨城県東海村のウラン燃料加工会社JCO東海事業所で、国内初の臨界事故が起きました。

 事故はJCOの作業員が、「硝酸ウラン溶液」の濃度のばらつきをなくすため、本来使ってはいけない「沈殿槽」というタンクで濃度を均一化する作業を行っている最中に発生しました。核分裂するウランは、一定量以上が集まると、核分裂が継続する「臨界」に達します。臨界は約20時間続き、人体に有害な中性子線が出続け、作業員3人中2人が死亡、茨城県は施設から10キロ圏内の住民に屋内退避を勧告しました。

 原子力安全委員会に設置された調査委員会は、事故の調査報告書で、JCOがほかにも、粉末ウランを硝酸で溶解する作業をステンレス製のバケツで行うなど、国の許認可内容から逸脱した作業を続けていたことを明らかにする一方、国の安全審査や安全規制のあり方にも問題があったと指摘しました。また、「安全」を軽視する日本人の意識に対する警告も盛り込まれました。