2008.03.19
戦後初の日銀総裁空席

 参院で野党が過半数を持つ「ねじれ国会」の象徴的な問題は、国会同意人事でした。衆参それぞれの同意が必要な仕組みとなっていたため、法案のように、参院で否決されても衆院の3分の2の多数で再可決することができなかったからです。

 政府は、日本銀行の福井俊彦総裁の後任として元財務次官の武藤敏郎副総裁の昇格案を示しますが、参院第1党の民主党が反対し、3月12日に否決されました。民主党は、財務(大蔵)次官経験者が日銀総裁になることは「天下り」で、日銀の独立性も損なうと主張したのです。

 福井氏の任期切れとなった19日には、元大蔵事務次官の田波耕治・国際協力銀行総裁の起用案が、民主党の反対で再び否決され、戦後初めて、日銀総裁が空席となりました。副総裁に就いたばかりの白川方明氏の昇格が4月9日に承認されるまで、中央銀行のトップ不在が約3週間も続く異常事態でした。国会同意人事を「政争の具」にすることへの批判は高まりましたが、その後も有効な改善策はできていません。