2011.01.14
ジャスミン革命から「アラブの春」へ

 北アフリカのチュニジアでは2010年12月ごろから食料価格高騰などへの不満から反体制デモが続発し、23年間独裁を続けたザイン・アルアビディン・ベンアリ大統領は11年1月14日、国外に逃亡しました。言論の自由が抑圧された状況で、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を通じたデモの呼びかけなどが威力を発揮した典型例となった政変は、同国を代表する花の名前から「ジャスミン革命」と言われました。

 その後も周辺国で民主蜂起が相次ぎ、エジプトでは30年近く独裁を続けていたホスニ・ムバラク大統領が失脚、リビアでも42年にわたるムアマル・カダフィ政権が崩壊しました。一連の民衆蜂起は「アラブの春」と呼ばれました。

 ただ、民主主義への移行は容易ではなく、シリアでは政府と反体制派の武力衝突で内戦に発展。「アラブの春」でも生活が改善されずに失望した若者が、「理想のイスラム共同体」作りを掲げたイスラム過激派組織に加わり、独裁政権後の「空白」をついて勢力を拡大する悪循環も見られました。