福岡に「パルクール」専用ジムを…壁や段差跳び越えるアーバンスポーツ

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仲間とともに、ダイナミックな技を披露する安部さん(右端)(福岡市中央区で)=久保敏郎撮影
仲間とともに、ダイナミックな技を披露する安部さん(右端)(福岡市中央区で)=久保敏郎撮影

 走りながら壁や段差を登ったり跳び越えたりするスポーツ「パルクール」を広めようと、福岡市を拠点に活動する普及団体「フクオカパルクールコネクション(FPC)」が、市内にジムを設立する準備を進めている。専用の屋内施設は全国でも少なく、完成すれば九州で初めてという。大会の開催やコーチの育成も目指しており、代表の安部賢司さん(25)は「安全で気軽に取り組める環境を作り、福岡でパルクールを盛り上げたい」と話している。(饒波あゆみ)

遊びが「競技」に

 パルクールは「跳ぶ」「走る」「回転する」などのアクロバチックな動きで障害物を乗り越える。東京五輪の正式競技になったスケートボードなどとともに、アーバン(都市型)スポーツとも呼ばれ、近年は競技としても注目されている。

 福岡県志免町出身の安部さんは、中学3年だった2009年、動画サイトでパルクールと出会った。幼い頃から体を動かすのが好きで、「遊びでやっていた動きがジャンルとして確立していることに衝撃を受けた」という。動画を見ながら独学で始め、インターネットで仲間を募って練習を積んだ。15年にはパルクールが盛んなフィンランドのスクールに通い、国際団体「パルクールジェネレーションズ」の指導資格を取得した。

九州初の屋内施設を

 17年にFPCを結成。メンバーは8人で、イベントやテレビのCMなどでパフォーマンスを披露してきた。公園などでパルクール教室を開いており、幼児から大人まで40人ほどが通う。思い通りに体を動かす力が養われるため、苦手だった鉄棒や跳び箱ができるようになった子もいるという。しかし、パルクールに危険なイメージを持つ人もいて、メンバーが公園で練習していると、「子どもがまねするといけないよ」と通行人に注意されることもあった。

 一方、フィンランドには専用ジムがあり、子どもから大人まで楽しんでいた。日本でも近年、東京や広島県にジムが設立されているが、九州にはなく、「広めるには、誰もが気軽に安全に、正しく学べる環境が必要だ」と決意した。

 私費を投じて、食品会社が使っていた同市早良区次郎丸の倉庫(約200平方メートル)を借りた。改装費やマットなどの設備の購入に必要な約1000万円を集めるため、8月からクラウドファンディング(CF)を始めたところ、市内の広告代理店「三和美研」が支援を申し出てくれた。仲村一起社長(34)は安部さんの知人で、教室で子どもたちが真剣に取り組んでいるのが印象的だったという。「見ていて面白いし、体幹が鍛えられるなど健康面でもいい。新しいスポーツとして将来性を感じた」と語る。

 ジムはキッズクラス、大人クラス、コーチ育成クラスなどを設ける予定で、12月のオープンを目指している。安部さんは「障害物をどう越えるか、考える力やチャレンジ精神も生まれる。運動が好きになるきっかけになればうれしい」と話す。

 資金はCFサイト「CAMPFIRE」で20日まで募っている。問い合わせは安部さん(080・6429・9115)へ。

◆パルクール フランスの軍隊のトレーニング法を基に生まれた。競技大会では、壁などの障害物を設けたコースでタイムを競う「スピード」と、障害物を使った宙返りやジャンプなどの難易度や構成を採点する「フリースタイル」の2種目がある。国際体操連盟はパルクールの五輪種目入りを目指しており、日本体操協会も2018年にパルクール委員会を設置した。同委員会によると、国内の競技人口は約5000人。

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1533811 0 その他 2020/10/09 14:31:00 2020/10/09 15:51:02 2020/10/09 15:51:02 専用ジム設立に向けての募金を呼びかけている安部賢司代表(右端)らメンバーたち(2日午後4時7分、福岡市早良区で)=久保敏郎撮影 https://www.yomiuri.co.jp/media/2020/10/20201009-OYT1I50059-T.jpg?type=thumbnail

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