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第104回全国高校野球選手権南・北北海道大会の支部予選は2日、3支部で7代表が決まった。釧根では釧路明輝が釧路工との延長戦をタイブレイクの末、制した。室蘭では苫小牧中央、駒大苫小牧の強豪が順当に南大会に進出。昨夏の甲子園に出場した十勝の帯広農は敗退した。

エース松尾投打で活躍…釧路明輝
釧路明輝10-9釧路工
最後の打者を釧路明輝の松尾颯馬投手(3年)が併殺に打ち取ると、バッテリーを組む塩崎辰樹主将(3年)らが駆け寄り、喜びを爆発させた。延長十三回の激戦。塩崎主将は、「勝った瞬間は頭の中が真っ白で、よく覚えていない」と興奮していた。
九回に相手投手の乱調に乗じ、押し出しの四死球で追いついた。その後は両チームとも譲らず、無死一、二塁から始めるタイブレイクに突入した。ここで、ひとりで投げ続けていた松尾投手の適時打などで3点を奪取。裏の反撃を2点でくい止め、春の支部予選の雪辱を果たした。
投打に活躍したエースの姿に「弱気な姿勢を一切見せず、チームを引っ張ってくれた」と関谷健一郎監督。松尾投手も「今日の投球はチームが勝てたので100点。北大会は、チームの良さの、ノリや明るさを前面に出して戦いたい」と力強く語った。
七回に意地見せるも…
帯広農5―10帯広大谷
北代表として昨夏の甲子園に出場した帯広農が、支部予選で敗退した。初回に1点を先取したが、投手陣が崩れた。先発した左腕の東村耕生投手(2年)が打ち込まれ、代わったエースの佐藤大海投手(3年)も相手の勢いを止められず、二回までに8点を失った。
それでも昨年の覇者は、最後まで意地を見せた。佐藤投手は立ち直り、打線もコールド負けの危機にあった七回に4点を奪うなど最後まで勝利への執念を見せた。
「左打者が優れた帯広大谷攻略には、東村が良いと考えたが、相手が一枚上手だった」と西川雄太郎監督。「思ったコースに投げられたが、実力で負けた」と佐藤投手も潔かった。