完了しました
夏の福岡大会組み合わせ表
「祝 北海道日本ハムファイターズビッグボス就任 新庄剛志さん」。こんな垂れ幕が掲げられた校舎のそばにある専用球場で、西日本短大付(福岡)の選手たちが汗を流していた。球界に復帰した同校OBの日本ハム・新庄監督に、後輩たちは刺激を受けている。

「ちかっぱ楽しんで暴れてきんしゃい!!」「祝 就任」
「守備位置を考えて移動することや、1歩目を早く動くことを意識している」。こう話すのは、新庄監督の高校時代と同じ背番号8を付ける主将の今田
甲子園は新庄監督が阪神時代にファンを魅了した舞台でもある。昨夏、11年ぶりの出場を果たした際には、大先輩から激励のTシャツが届いた。「勝ち負けよりも甲子園での野球をちかっぱ楽しんで暴れてきんしゃい!!」という方言のメッセージ入り。今田は「大舞台を楽しめる選手が、活躍できる選手なんだと思った」と振り返る。
後押しを受けて臨んだ初戦は、二松学舎大付(東東京)に0―2で敗れ、早々に甲子園を去った。現エースの江川颯太(3年)と捕手の和田悠二朗(3年)は当時ベンチ入りしたが、出場機会はなかった。悔しさを晴らそうと1年間、努力を重ねてきた。
江川は下半身を強化して低めへの制球力を磨いた。和田は食事とトレーニングで体重を増やし、長打力がアップ。準優勝した今春の九州大会では、いずれも選抜出場校の有田工(佐賀)、長崎日大(長崎)を破った。準々決勝の長崎日大戦は江川が3失点で完投し、和田が4打数2安打2打点と躍動した。
新庄監督と高校時代に同学年のチームメートだった西村慎太郎監督は、3年生たちの姿に「成熟した顔になりつつある」と目を細める。2年連続出場を狙う戦いへ、チームの士気は高まっている。(平島さおり)
投の智弁和歌山、打の日本航空石川
夏に挑む注目チームはほかにもある。全国の視線が注がれそうなのは、3度目の甲子園春夏連覇を目指す大阪桐蔭(大阪)。春の近畿大会は決勝で敗れ、公式戦の連勝は29で止まったが、投打で高いレベルを誇る。大阪桐蔭の連勝を止めた智弁和歌山(和歌山)は高い能力を持つ左右の投手がそろう。春の北信越大会を制した日本航空石川(石川)は強力打線が持ち味。作新学院(栃木)は夏の甲子園11大会連続出場を狙う。