笑顔の裏にある大谷の熱い内面、指揮官は高く評価…たった一度だけ抵抗した「采配」とは

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 【ロサンゼルス=佐野司】米大リーグの今季最優秀選手(MVP)が18日(日本時間19日)発表され、投打の「二刀流」で歴史的な活躍を見せたエンゼルスの大谷翔平(27)がア・リーグで初受賞した。投票権を持つ全米野球記者協会の記者30人全員が1位票を投じる「満票」で選ばれた。日本人の受賞は2001年のイチロー(マリナーズ)以来20年ぶり2人目。渡米4年目の今季、投手で9勝、打者で46本塁打を記録して「野球の神様」と呼ばれたベーブ・ルース以来、103年ぶりとなる「2桁勝利、2桁本塁打」に迫るなど、米球界を席巻した。

 投票結果は大リーグの専門局「MLBネットワーク」の番組内で発表された。ジャケット姿で出演した大谷は、「すごくうれしいし、支えてくれた皆さんに感謝している。取りたいなとはもちろん思っていた」と喜びを語った。ア・リーグでは14年のマイク・トラウト(エンゼルス)以来、史上11人目の満票受賞。1位票(14点)を独占して420点を獲得し、2位のブラディミール・ゲレロ(ブルージェイズ)に大差をつけた。

 球速160キロ超の剛速球を投げ、最長飛距離143メートルの長打力が「投打ともに支配的」と称賛された。加えて、常に笑みを絶やさない紳士的なグラウンドでの振る舞いは、ファンだけでなく対戦相手からも敬意と共感を集めてきた。

エンゼルス・マドン監督=佐野司撮影
エンゼルス・マドン監督=佐野司撮影

 そんな大谷が一度だけ、采配に抵抗したことがある。9月19日のアスレチックス戦で、投手としてメジャーで初の申告敬遠を命じられた時だ。マドン監督がベンチで4本指を立て、主砲オルソンを歩かせる指示を伝えたところ、首を振って打席を指し、真っ向勝負を熱望。指揮官は、「私の目をじっと見て『アウトにできるのに!』と主張した。その後ショーヘイはすぐにほほ笑んだが、強い闘争心を垣間見た」と振り返る。

ホーム最終戦で先発したエンゼルスの大谷(9月26日、米カリフォルニア州アナハイムで)=冨田大介撮影
ホーム最終戦で先発したエンゼルスの大谷(9月26日、米カリフォルニア州アナハイムで)=冨田大介撮影

 打者で46本塁打の大谷は、ア・リーグ最多となる20個の申告敬遠を与えられるなど、徹底的に対戦を避けられた。投手の立場で打者を敬遠するのは、二刀流ならではの悔しさもあったとマドン監督はみる。最優秀監督3度の名将は、大谷の笑顔の裏にある熱い内面も高く評価している。

 渡米1年目の18年に右肘を痛め、同年10月に手術を受けた。長いリハビリを乗り越え、今年4月26日の登板で1072日ぶりの勝ち星を挙げた。米球界にも二刀流への懐疑論が出るなど、道のりは順調ではなかった。支えは、「世界一の選手になりたい」という夢と、「日本時代も(二刀流に)否定的な意見ばかりだった」という反骨心。信念を貫き、ついに才能を開花させた。

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