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ほぼ全員海外組のサッカー日本代表、常連で唯一のJリーガーは懐の深いGK…清水加入の権田修一

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 身にまとう雰囲気は柔らかくなったけれども、志の高さは変わらない。サッカー日本代表のGK権田修一(31)が、ポルティモネンセ(ポルトガル)からJ1清水エスパルスに期限付きで加入した。「僕だけの力ではなく、仲間に影響を与えながら強いチームにしたい」。ほぼ全員が海外クラブでプレーする日本代表の常連組にあって唯一のJリーガーは、昨季J1で最多失点を喫し16位と低迷した名門クラブの立て直しに力を尽くす。(星聡)

J1清水に加入し、練習に励むGK権田修一。日本代表の常連組で唯一のJリーガーとなった(清水エスパルス提供)
J1清水に加入し、練習に励むGK権田修一。日本代表の常連組で唯一のJリーガーとなった(清水エスパルス提供)

ロンドン五輪で活躍、紆余曲折のキャリアで成長

 果敢な飛び出しと運動能力の高さには若手時代から定評があり、2012年のロンドン五輪では好セーブを連発して4強入りの立役者になった。フル代表でも14年のワールドカップ(W杯)ブラジル大会でメンバー入りを果たしている。だが、長く日本の守護神を務めた川島永嗣らの壁は高く、先発を奪うには至らなかった。

 プロ入り前から長く所属したFC東京では当時、自身にも仲間にも厳しい姿勢を貫いていた。「『プロなのにどうしてできないの? 優勝したいのになんでやらないの?』と、自分にもチームメートにもクラブにも、妥協することが一切できなかった」。自分を追い込んできたからこそ、プレーを高く評価されてきたのは間違いないが、その裏で心が悲鳴を上げた。15年夏、オーバートレーニング症候群を発症。ピッチから一時、姿を消した。

 引退が何度も頭をよぎったものの、踏みとどまって、16年にオーストリアのホルンへ渡る。当時は本田圭佑が実質的なオーナーを務めていた国内3部リーグのクラブだ。

 F東京時代はアウェー戦では前泊が基本だったが、ホルンではバスによる試合当日の長時間移動が当たり前になった。練習には、他の仕事を終えてから参加したり、来られなかったりする選手もいた。「どうしようもないことや、諦めなきゃいけないことがある。僕の物差しを他の人に当てても、うまくいかないと思うようになった」。シビアな環境に身を置いた1年間で、他者を受け入れる懐の深さを身につけた。

 2017年に日本へ戻るとJ1サガン鳥栖で活躍し、日本代表に復帰した。改めて欧州へ渡った19~20年はポルトガル1部リーグで出場機会に恵まれず、21年は清水にプレーの場を求めることにした。

練習場でチームメートと並んで走る(清水エスパルス提供)
練習場でチームメートと並んで走る(清水エスパルス提供)

強い清水を「みんなで作りたい」

 清水ではチーム最年長で、リーダーの役割を期待されている。「昨季、5連敗以上が3度もあったのは普通じゃない。1人1人にチームを引っ張る意識が足りないのかなと思う」と、新しい仲間に責任と自覚を求める。柔らかい口調ながら、言うことは厳しい。「日本代表では若い選手が主張しているということも伝えて、みんなで強いチームを作り上げたい」。先頭に立って仲間を引っ張り、最後尾に回って目配りもしつつ、強い集団を作り上げる覚悟だ。

 今季、しっかりと清水に貢献できれば、アスリートとしてさらに成長できると信じている。「もう一度世界で戦えるかどうかは自分次第。僕が見てきたベテランの先輩たちは、自分の成長のために一生懸命やっていた。僕も自分で作り上げていかないといけない」。ストイックな姿勢を持ち続けている。

 森保一監督が就いてから、代表のゴールを守る機会は増えた。だが、川島は37歳になった今も健在で、シュミット・ダニエルという年下GKの追い上げもある。「W杯の大事なところで『頼りになるよね』と思われるGKになりたい。今のままでは全然ダメ」。W杯カタール大会まで残り約2年。紆余曲折のキャリアで培った無形の財産を携え、信じる道を全力で進む。

2019年9月、日本代表の練習で。権田は左から3人目。左端のシュミット、左から4人目の川島らと、正GKを争っている
2019年9月、日本代表の練習で。権田は左から3人目。左端のシュミット、左から4人目の川島らと、正GKを争っている

プロフィル

権田修一(ごんだ・しゅういち)1989年3月3日生まれ、東京都出身。F東京の育成機関からトップチームへ昇格してプロデビュー。F東京から、ホルン、鳥栖、ポルティモネンセを経て、2021年は清水でプレーする。日本代表初選出は10年1月で、通算18試合に出場して9失点。1メートル87、83キロ。

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1816234 0 サッカー 2021/02/03 05:00:00 2021/02/03 09:49:52 2021/02/03 09:49:52 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/02/20210202-OYT1I50059-T.jpg?type=thumbnail

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