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サッカー日本代表「歴史的2勝」でデビュー、「ポスト・長友」めざす小川諒也(FC東京)

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 サッカー日本代表がゴールラッシュを演じた今春の2試合で、24歳のDF小川諒也がフル代表デビューを飾った。韓国に3―0で快勝した3月25日の国際親善試合で初めて代表戦のピッチを駆け、モンゴルからチームが14点を奪った30日のワールドカップ(W杯)アジア2次予選にはフル出場した。J1のFC東京でプレーする、左利きの左サイドバック。クラブの大先輩にあたる長友佑都(マルセイユ)が長く担ってきたポジションでの代表定着をめざす。(運動部・星聡)

モンゴルに圧勝したワールドカップ(W杯)アジア2次予選でピッチを駆ける日本代表のDF小川諒也(2021年3月30日、千葉・フクダ電子アリーナで)=飯島啓太撮影
モンゴルに圧勝したワールドカップ(W杯)アジア2次予選でピッチを駆ける日本代表のDF小川諒也(2021年3月30日、千葉・フクダ電子アリーナで)=飯島啓太撮影

日韓戦でデビュー、モンゴルとのW杯予選はフル出場

 独特の緊張感に包まれる日韓戦では、66分に同じポジションの佐々木(広島)に代わって投入された。ピッチサイドで自分の名前を呼ばれたときから「わくわくしていた」という。日本がすでに2点をリードしていたこともあり、守備に重点を置いてプレー。仲間が追加点を奪った瞬間の高揚感も、ライバル・韓国に約10年ぶりに3点差をつけた快勝の喜びも、ピッチ上で味わった。

 先発したモンゴル戦では、MF南野と左サイドでコンビを組んだ。イングランドのサウサンプトンで活躍するアタッカーと縦に並んだポジションでの連係プレーは「欲しい時にパスが出てくる。すごくやりやすかった」。積極的に駆けあがっては相手陣をかき回し、日本代表史に残るチームの大量得点に一役買った。「自分もゴールを取りたかった。今後選ばれたときは、得点に関与していきたい」と語った。

 試合前のチーム練習を含む代表での9日間は、刺激的だった。海外組のスピード感は別次元で、プロに入った時と似たような衝撃を味わった。「本当に楽しかった。ここに入り続けたいし、上に行きたいという思いが強くなった」と話す。高いプロ意識を持つ主将のDF吉田(サンプドリア)らの言動に接して、意欲も高まったという。

代表デビューを飾った日韓戦で。左奥は韓国のベント監督(3月25日、神奈川・日産スタジアムで)=飯島啓太撮影
代表デビューを飾った日韓戦で。左奥は韓国のベント監督(3月25日、神奈川・日産スタジアムで)=飯島啓太撮影

初めての代表招集に「安心した」背景とは

 1メートル83の長身に、外国人選手に引けをとらないスピードやフィジカルの強さを備える。フリーキックやコーナーキックを蹴れるキックの精度、攻撃の組み立てに加われるパスセンスも魅力的。運動量と敏捷性で勝負する長友とは違うタイプのサイドバックで、高さも武器になりそうだ。

 高校サッカーの強豪・流経大柏から2015年にFC東京入りし、2年目にはJ1のリーグ戦18試合に出場した。多くの関係者に期待をかけられたが、順風満帆に歩めるほど、プロ人生は甘くなかった。高い能力を持つがゆえに練習や試合で集中力を欠き、生活面でも自己管理に失敗して周囲に迷惑をかけた苦い経験がある。定位置をつかんだのは5年目と、少し時間がかかった。

 転機は、昨年夏に訪れた。当時日本代表のMF橋本(現ロストフ)とDF室屋(現ハノーバー)が、FC東京から相次いで海外移籍した。チームはシーズン途中で2人の中心選手を失い、コロナ禍による過密日程のJリーグとアジアチャンピオンズリーグ(ACL)を戦うことになった。この厳しい台所事情で、とうとう尻に火がついた。「自分が引っ張らないといけない」。プレーに覚悟と必死さが出てきた。J1は6位に踏みとどまり、ACLは決勝トーナメント進出。YBCルヴァン杯では、今年1月、チーム9年ぶりとなるタイトル獲得に貢献した。

 そんな小川に約2か月半後、日本代表初選出の知らせが届く。FC東京へ入った頃には長友はもうチームを巣立って海外で活躍していたが、周りには常に代表選手がいた。橋本と室屋だけではない。DF森重、GK権田(現清水)、FW武藤(現エイバル)、FW永井、MF久保(現ヘタフェ)……。フル代表というチームは、近くて遠い存在だった。「入りたい場所」であると同時に「入らなければいけない場所」でもあった。

 代表入りの感想を報道陣に求められての第一声は「安心した」。周囲、そして自身の期待に、ようやく応えられた逸材の安堵(あんど)感が、表情からも伝わってきた。

FC東京で練習に励む小川=クラブ提供
FC東京で練習に励む小川=クラブ提供

J1でも代表の自覚を胸に

 代表での経験は、さらなる飛躍のきっかけになるかもしれない。

 4月3日のJ1名古屋戦。アダイウトンとのパス交換からペナルティーエリアに進入してシュートを放つなど、いつにも増して攻撃的なプレーを見せた。6戦全勝だった相手とアウェーで引き分け、「ルヴァン杯優勝の時のような集中力があった」と手応えを口にした。

 7日には札幌戦が、11日には本拠地が近い王者・川崎と火花を散らす「多摩川クラシコ」が、ともにホームで控えている。「1試合1試合戦って、気がついたら1位にいるのが理想。自分も結果を出していきたい」。日本代表としての自覚と高まった向上心を、Jリーグでも存分に発揮してプレーするつもりだ。

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1965793 0 サッカー 2021/04/06 17:00:00 2021/04/07 13:30:01 2021/04/07 13:30:01 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/04/20210406-OYT1I50097-T.jpg?type=thumbnail

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