W杯最終予選で活躍の伊東純也、完敗のチュニジア戦でも奮闘…クロスで再三好機
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サッカーの日本代表は14日夜、0-3(前半0-0)でチュニジア代表に敗れた。ワールドカップ(W杯)カタール大会(11月開幕)に出場する両チームが顔を合わせた国際親善大会「キリン杯」決勝は、ミスで失点を重ねた日本の完敗。ただ、エース格の伊東純也(ゲンク)は、パナソニックスタジアム吹田(大阪)のピッチで存在感を発揮した。
右サイドで攻撃の主役
0-1の71分、ネットを揺らせないまま、悔しそうに交代で退いた。ただ、開始から60分頃までの日本のチャンスは、ほとんど伊東が右サイドから築いたものだ。

抜群のスピードで前半から何度となく守備網を切り裂き、精度の高いクロスを蹴り込んだ。とりわけ惜しかったのは、35分のプレーだ。相手陣の奥へドリブルで切り込み、相手GKとDFラインの間のスペースへ、低く鋭いクロスを送る。走り込んだ鎌田大地(フランクフルト)の右足シュートが当たり損ね、先制点は生まれずに終わったが、チュニジアのゴールを脅かした。

W杯アジア最終予選で4試合続けてゴールを決め、森保ジャパンを苦境から救った29歳。6月の国際親善試合では得点こそ奪えなかったが、突破力とキックの精度でチームの攻撃の主役を演じ、本大会レベルの相手をも苦しめることができる実力を示した。

チームは55分にPKで先制を許すと、76分と終了間際にも失点、中3日間隔で戦ってきた「6月の4連戦」を2勝2敗で終えた。主将の吉田麻也(サンプドリア)らが、らしからぬミスを重ねたこの日の敗戦と、サッカー王国・ブラジルに喫した力負けには、厳しい現実を突きつけられた。ただ、本大会に向け、下を向いている時間はない。
チュニジア戦後、森保一監督は「勝ってサポーターに喜んでもらうことができなかったのは残念。反省を踏まえ、今後成長につながるような環境を作っていければと思う。(6月の試合は)選択肢を持って戦っていけるという(意味で)チーム力のアップにつながった」と口元を引き締めた。(デジタル編集部)
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