「こんなに早く、夢のよう」大栄翔を見守り続けた母、初優勝に涙
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大栄翔関の母、高西恵美子さん(58)と兄、一直さん(30)は24日夕、地元・埼玉県朝霞市の中華料理店で後援会の会員らとともに、千秋楽の一番を見守った。

勢いのある突っ張りから隠岐の海関を突き出し、初優勝を決めると、店内では「やったー」との声が上がった。恵美子さんは「いずれは優勝してくれると期待していたが、その時がこんなに早く訪れ、夢のよう。よく頑張ったと伝えたい」と涙をぬぐいながら喜んだ。
大栄翔関は小学1年の時に地元の相撲大会で優勝したのをきっかけに、近くの相撲道場に通い始めた。小学低学年の時には、「(元大関)千代大海みたいになりたい」と将来の夢を作文につづっていた。
埼玉栄高に進学した際には、母子家庭とのこともあり、一直さんは学費捻出のために大学進学を諦めた。大栄翔関は兄との間で、「けがで相撲ができなくなっても、必ず高校は卒業する」と約束した。
高校2年までは部内で実力上位になれず、四股や、てっぽうという基礎練習を繰り返した。恵美子さんは「高校で徹底的に基礎を鍛えていただいたおかげで、今の突き押しがある。指導していただいた方々には感謝しかない」と話した。