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[誕生 第73代横綱]<下>日本勢 蚊帳の外

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 朝青龍、白鵬、日馬富士、鶴竜――。照ノ富士が横綱に昇進したことで、モンゴル出身の歴代大関は例外なく綱を張ることになる。名古屋場所は白鵬と照ノ富士の一騎打ちで盛り上がったが、場所中、元横綱大乃国の芝田山親方からは嘆き節が出た。「みんな自分の席(番付)を守るのに精いっぱい。差は詰まっていないといけないのに、そうじゃない」。日本出身の役力士はそろって賜杯争いの蚊帳の外に追いやられていた。

 日本人の3人の大関は、白鵬、鶴竜の休場が目立つ令和の場所で誕生した。貴景勝は2019年春場所後に昇進。歴代横綱は四つ相撲が主流の中、「押し相撲だからこそ綱を目指す価値がある」と語る24歳の大関は、昨年11月場所で照ノ富士との優勝決定戦を制したが、綱取りに挑んだ今年初場所は初日から4連敗と壁に阻まれた。優勝同点の夏場所を経て、成績次第で昇進の機運が高まる可能性もあった名古屋場所は、無念の途中休場となった。

 正代も昨年秋場所後の昇進時の勢いは影を潜める。出稽古で 切磋琢磨せっさたくま し合った同い年の照ノ富士は「正直、負けられない」と対抗心を燃やす相手だが、すでに2度のカド番を経験し、名古屋場所も勝ち越しがやっとの状態だ。朝乃山は土俵外の不祥事で関取の座も失う。初場所で初優勝した大栄翔はその後は安定感に欠け、三役常連の御嶽海も殻を破れない。期待を背負う日本勢が照ノ富士の史上最大の復活劇を簡単に許したのも事実だ。

 横綱審議委員会の山内昌之委員は、照ノ富士の昇進を推薦した19日の会合後、語気を強めた。「横綱の伝統や精神を継承してくれれば外国籍でも構わない」としたうえで、「多数を占める日本人が活躍してほしいのも事実。大いに反省して努力する必要がある」と奮起を望んだ。4年半前、19年ぶりの日本出身新横綱・稀勢の里の誕生に列島は沸いた。白鵬、照ノ富士の両雄が率いる大相撲の新時代を活気づけるためにも、日本人力士のライバル登場が待たれる。(この連載は小高広樹、小沢理貴、井上敬雄が担当しました)

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2226091 1 大相撲 2021/07/22 05:00:00 2021/07/22 05:00:00 2021/07/22 05:00:00

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